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イベント情報

講演会報告

【あけぼのハウスin東京】 報告

2016年02月04日 更新

「第65回 あけぼのハウスin東京」 2016. 1.31 大橋会館にて 参加者46名

今年一回目のあけぼのハウスは国立がん研究センター中央病院乳腺.腫瘍内科 野口瑛美先生の『がん患者の生存期間と超高額治療について考える!』という私達患者にとって大切な高額医療費を扱った講演で始まりました。

テーマの背景には1961年以来の「国民健康保険」認可の薬剤だけではなく「患者申出療養制度」(混合診療)が今年4月から施行され、保険外薬剤、先進医療が患者の全額医療費負担で可能になる事、また「費用対効果評価」試行的導入を厚労省が決定した事があげられます。

これからは私達患者もがん治療薬がどの程度自分にとって有効かを判断するとき、その薬の生存率や無増悪生存期間を参考にするだけでなく、副作用や薬の費用も考慮した方が良いという事のようです。現在の患者負担金は国保の3割負担だけではなく、「高額療養費制度」がありますので年収約370~約770万円の場合、1ヶ月/80100円(多数回該当:44400円)の支払いで済みますが、それでもこれが続きますと個人の負担は大変だと思います。これが国の負担になりますと年間約40兆円のうち約10兆円が薬剤費ですから、国はがん治療をコスト抜きに考える事が出来なくなっているようです。

講演は
1: 欧州で開かれた昨年のABC3の国際会議で医療費高騰化が主な話題の1つであった事.
    アメリカでは自己破産者の半数以上が 医療費負担であることから有効な治療に薬価を
  考慮することがトレンドである事(「経済的毒性」の議論 ).
2:厚労省が試行的導入をする「費用対効果評価」の説明.
 「患者申出療養制度」と「人道的見地からの治療(拡大治験)」の説明.
3 : 3つの治験事例(有効率&副作用&薬剤費)を通してがん治療のバリュー(価値)を
    患者として考えてみませんか?
というのが主な内容でした。

患者として一人一人治療に対する価値が違う事からバリューの正解はなく、治療を選択するときは自己の(費用も考慮した)価値基準に沿って決めることがとても大切だと講演を聴いて実感しました。
講演には中央病院乳腺腫瘍内科の清水千佳子先生も途中から参加されて、難しい講演でしたが野口先生とわかりやすく説明して下さいました。なかでも「治療選択には自分にとって何が一番不安なのかを知って、それを解決する選択をする事」というアドバイスがとても心に響きました。
今年最初のあけぼのハウスで、医療費を考えるという大切な講演をしていただき、清水先生、野口先生、本当にありがとうございました。そしてワット会長!私達にこういった勉強の機会をもうけて下さり心から感謝しています。 (報告:あけぼの会東京会員・前田典子)
今年最初のハウスで、医療費を考えるという大切な講演をしていただいた(正面向かって右から)清水先生、野口先生ありがとうございました。今年最初のハウスで、医療費を考えるという大切な講演をしていただいた(正面向かって右から)清水先生、野口先生ありがとうございました。