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巻頭記事

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引き返す勇気     《2017年8月14日更新》

2017年08月14日 更新

東京・深川八幡祭り、3年に1度の本祭です。水掛祭りと言うそうでシャツもカメラもびしょびしょです。(撮影:佐野宗明・あけぼの会顧問医 2017年8月13日)東京・深川八幡祭り、3年に1度の本祭です。水掛祭りと言うそうでシャツもカメラもびしょびしょです。(撮影:佐野宗明・あけぼの会顧問医 2017年8月13日)8月、夏、お盆休み。日本は平和。テレビでは終戦記念日に合わせて、特攻隊や「東京裁判」など特集している。戦争は想像できない。私は満州生まれ、5歳の時に母と姉と弟の4人で引き揚げてきたが、敗戦前だったので、戦後引揚者のようなひどい目に遭わなかったそうだ。何も覚えていない。今でも世界のあちこちで戦争があり、避難民のニュースを見ると、私だったら、すぐに絶望して、一歩も動けなくて、一日で死んでしまうと思う。
現実に戻り、ただ今、「あけぼのニュース147」作りに取りかかっている。今回の最大の読み物は「抗がん剤を拒否して、遺伝子治療に走って1年半、がんの再発兆しが見えて、目が覚め、標準治療を受ける決心をして、受けている」会員の体験談。土曜日に本人とご主人が事務所に来て、話を聞かせてくれた。夫婦そろって、資料をためている。手書きの日記はぎっしりと会話の詳細からの治療内容まで。ご主人はネットで調べた関連記事や新聞記事のコピーのファイル、これが分厚くて、膨大な読み物。調べて調べて行きついた遺伝子治療だった。
ごめん、でも、結局、イデンシではなく、インチキ治療だった。何でもお金がバカ高い。蔵が建つほどなのだ。オレオレ詐欺と変らない。医師免許を持っているドクターがネットに堂々と顔つきで自己紹介、価格も公表していて、医師法には引っかからない(えっ?)。こういう治療をやめさせる法律が「医師法」ではないのか?超豪華なクリニックの個室に通されて、みっちり、やさしくお説明を受けると誰でもその気になる。がん患者は「やさしさ」に弱い。普通のドクターは忙し過ぎて、やさしくしている暇がない。
だから、そこらへんの病院とは大違い、しかし、これが甘い囁き、罠なのだ。1年半後の今、わきの下に出てきた2個のしこりに気がつき、目が覚めた。なんだなんだ、(あれだけ投資したのに)何も治っていないではないか。きっぱりと「やめます宣言」をして、今は手術を受けた元の病院に戻り、あれほどいやだった抗がん剤治療をまじめに受けている。ここが、この人の偉いところ、勇気はこういう決断に使う。
過ぎてしまった1年半、払ってしまった膨大なお金、考えても戻って来ない、だから、もう前だけ向いて行くしかない。本人がその気なので、うれしい。みなが応援したくなる。   ワット   akebonok@d9.dion.ne.jp