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My Story

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「病むことの心理」最終回

2020年11月10日更新

画面の向こうに思いを届けます <br> ――真剣・安田さんと持田代表(左)画面の向こうに思いを届けます
 ――真剣・安田さんと持田代表(左)

仕事は? そして感謝
 私は商社に勤務して、洋服を作る仕事をしていました。中国、韓国、ベトナム、インドネシア、ミャンマーの海外 5カ国で生産していました。それで海外出張も大変多かったです。デパートに入っている、オンワード樫山や三陽商会のブランドを担当していましたので、とても忙しく毎日残業でした。転移しても3年間はそれまで通り勤務していました。1時間半かけて川越から東京の神田岩本町までの通勤でした。会社の理解と仲間に支えられて大好きな仕事が出来ました。
片道1時間半の通勤の体力がなくなり、2018年3月末で退職しました。その後も、元同僚のヤングからランチの誘いがあったり、飲み会の誘いがあったり、今でもいい仲間です。 外来の時、病室の看護師さんや栄養士さんにお会いすると「今度入院して来ても面倒みないからしっかり治してね」「どんな事でも相談にのるからね」と冗談言って励ましてくれます。「検査結果が良くなった」と報告したら、涙流して喜んでくれた栄養士さんがいたり、長い間お世話になっている病院の先生がたと看護師さんがたに接することができて、うれしくて、やさしい気持ちになりました。
私には子供がいませんので頼れる人がいません。代わりに、いつも心配してくれる兄弟や姪には、感謝の気持ちでいっぱいです。さいたま市で看護師をしている姪は11歳と 7 歳の二人の子育てをしながら病院勤務しています。正月もなく連休もなく看護師さんの仕事は大変だな〜と思っています。皆さまも将来、患者さんにやさしい気持ちで接することの出来る看護師さんになって下さいね。

今の私の生活
 私は5月6日に誕生日を迎え、66歳になりました。退院してから介護保健を使用して、半日デイサービスに週3回通っています。機能訓練運動をしたり塗り絵をしたり、入浴させてもらいランチもして帰宅します。いろんな人達がいて楽しく通っています。最高齢は 99 才 11ヶ月のおじいちゃんで、奥さんと一緒に来ています。ご夫婦は共にお元気でうらやましいです。担当医の指示で、週に1回訪問看護を受けて体調のチェックと 1 週間の出来事やおしゃべりをしています。
抗がん剤の副作用に苦しみましたので、退院後の治療として担当医に違う抗がん剤(パクリタキセル&アバスチン)を勧められましたが、 副作用の恐怖があり、ホルモン剤治療(ヒスロンH)を服用することにしました。一日も早く分子標的薬の新薬が許可されることを心から願っています。
【あけぼの会】のホームページで、兵庫県の会員さんの「My Story」の中に病院の先生の言葉として「寿命の中でがんになるのであって、がんで寿命が縮むわけではない」と載っていました。とても好きな言葉で今私の一番の心の支えです。転移と同時に【あけぼの埼玉】の役員になりました。これから先も前向きに、患者会の一助になるように頑張りたいと思っています。
以前、この大学の学生の皆さまに体験談を話していた境 和子さんという先輩が【あけぼの埼玉】にいました。乳がんの転移のあと30年も頑張って生きた大先輩です。境さんの生き方には教えられるものが沢山あり、それは私の目標です。乳がん転移再発は、今の薬では5年生存率を目標にしているそうですが、私は今、その5年目に入っています。あけぼの会には再発後10年以上頑張っている人が沢山います。
今出来ることを精一杯して、今日1日が無事に過ごせたことに感謝して、来年もまた元気でこの授業に参加させて頂けるように無理せず生活していきたいと思います。来年は直接皆さんのお顔を拝見出来るように、コロナが早く終息することを願っています。終わります。ありがとうございました。
――元の原稿は「KIZUNA」(発行:【あけぼの埼玉】2020/9発行)からの転載です