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My Story

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「乳がんと、家族と、仕事と」③ー2
井上加菜(北海道苫小牧)

2021年05月20日更新

2020年9月21日<br>  帯広旅行で幸福駅を観光<br> 家族みんなが元気で笑顔でいられますように   2020年9月21日
帯広旅行で幸福駅を観光
 家族みんなが元気で笑顔でいられますように
●【あけぼの会】に行きつく
 その日の検査の合間に、先日借りてきた乳がんの本に、患者会があることを思い出し、【あけぼの会】のHPにアクセスしました。そこで、幸運にも明後日に、札幌で【あけぼの北海道】の講演会があることを発見!この不安を少しでもなくしたい、同じ体験をした人と話がしたい、勉強不足の乳がんを少しでも知りたい!と思い、さっそく代表の関川さんにお電話をしました。コロナの関係で人数に制限があると言われましたが、昨日診断されたばかりであること、小さな赤ちゃんがいて今後が不安であることをアピールし、無理矢理参加させてもらえることになりました(参加できなかった方、申し訳ありません)。

●講演会に参加、「頑張ってね」と励ましの言葉
 そして9月12日、講演会当日。長男は母が家で見てくれたので、次男を抱っこ紐に入れて参加しました。無理やり参加させていただいたのにも関わらず、受付の方々に温かく迎えていただきました。参加された皆さんは、年齢は様々ですが、つらい治療を乗り越えて現在元気に過ごしていらっしゃる方ばかり。希望が湧いてきました。講演会の先生のお話は、少し本を読んだだけではわからないことだらけ!治療法は、どんどん進歩していることを知りました。
 質問コーナーで、いくつか質問させていただきました。勉強不足な私に丁寧に、先生方からご回答をいただきました。また、現在の自分の状況を簡単にお話ししたところ、ワット名誉会長をはじめ、講演会終了後にもたくさんの方々から「頑張ってね」と励ましのお言葉をいただきました。乳がんに対する恐怖心は無知から来るものであり、病態と治療法、生存率のデータを勉強してきちんと理解し、あとは担当医とともに標準治療を進めていくのみ。
 自分は絶対に治る、家族を残して死ぬわけにはいかない、絶対治してみせる、と強く思うことができました。その日にあけぼの会に入会させていただきました。

●入院までの間、家族で帯広に旅行!
 友人や周りの人には公表していました。医療従事者が多いので理解があるし、自分のような年齢でもがんになることがあることを知ってほしかったため。普段仕事や家事や育児で忙しくて自分の健康のことを後回しにしていると思うけど、きちんと健診を受けてほしかったため。実は健康診断は、2年前に機会があったときは、長男を出産後で授乳中であったため、マンモグラフィーの精度が低いとの考えで、乳がん検診のみ受診せず。
 1年前は妊娠中であったためそもそも健康診断を受診せず。この2回の乳がん検診を受診していたら、また、出産前にしこりに気づいたときにもっと深刻に考えていたら、ここまで広がらなかったかもしれなかったのに・・・との後悔がいつも襲ってきます。大切な家族の幸せのためには、自分が元気でいることが一番。
 入院までの間、家族で帯広に旅行をしました。診断される前から予定しており、ドクターストップがかかったら中止しようと考えていましたが、大丈夫とのこと。治療が始まるとかえって制限がかかるし、今後遊びにも行けなくなるかも知れないので、これが健康な体での最後の旅行と思って楽しんできました。

●ステージはⅡA、しこり2.1~5㎝
 入
前日の9月23日、このご時世ですので、入院前に新型コロナウィルスのPCR検査が必要とのことで検査のために札医大を受診。一瞬で検査は終わり、陽性だったら夜電話がかかってくるとのこと。電話はかかってこず、一安心。
 そして9月24日入院。このご時世ですので、もちろん入院中面会は禁止。担当医より病態と手術の説明がなされました。ステージはⅡA、しこり2.1~5㎝、リンパ節への明らかな転移はないが、術中センチネルリンパ節生検を行い、腋窩リンパ節郭清を行うかどうかを決定する、とのこと。そのためにアイソトープを乳房に注射されました。針生検での組織診では、ER(+)、 PgR(+)、 Her2(+)でした。抗癌剤で閉経するかもしれないことも確認し、わが夫婦の家族計画は二人の息子で打ち止めとなりました。
 9月25日手術。覚醒後の担当医からの説明では、センチネルリンパ節に転移あり、腋窩リンパ節郭清を行ったとのことでした。術後はリンパ節郭清のためか、手術部位周辺まで強いしびれがあり、右腕に力が入らず。
 9月27日、40歳の誕生日を病室で寂しく迎えました。
 10月5日退院。バス停まで迎えに来た長男の声を久しぶりに聞き、手をつないだ感触で涙があふれました。寂しい思いをさせてしまって申し訳ない気持ちでいっぱいでした。
 入院前から、しばらくの間は母が来てくれて家事や子供たちの世話を、朝は夫が長男を保育園に送り、お迎えはファミリーサポートセンターの提供会員の方に依頼して自宅まで送ってもらいました。術後は次男の抱っこもできないため、自宅でリハビリを行いながら休養し、家のことは母に頼りまくりました。

●3週に1回、1年半にわたる札幌への通院を覚悟
 10月20日、運命の結果発表。生検の結果と今後の治療の説明を受けに受診しました。結果は、ⅡB、腫瘍径4.9㎜、リンパ節に1個に転移あり。ER(-)、 PgR(-)、 Her2(+)。核グレードは3、リンパ節への脈管侵襲あり、Ki67は21%と悪性度が高いとのこと。
 治療方針は、抗癌剤AC(ドキソルビシン+エンドキサン)×4クール、抗癌剤+分子標的薬PTD(パージェタ+ハーセプチン+ドセタキセル)×4クール、分子標的薬PT(パージェタ+ハーセプチン)×14クール、その後最低5年のホルモン療法との計画が立てられました。(ER(-)、PgR(-)なので、当初ホルモン療法は提示されませんでしたが、針生検で+だったことを担当医に話したところ、ホルモン療法も追加されました)
 ホルモン療法は内服なので苫小牧でもらうことはできるようですが、化学療法はここまで長くなるとは思いませんでした。3週間に1回、1年半にわたる札幌への通院・・・。夫の仕事の休みの日にするとしても、負担をかけてしまうことの申し訳なさ。
 でも育休が翌年3月末まで、4月に次男の保育園が決まれば仕事復帰する予定だったので、抗癌剤を含んだ8クールは4月にぎりぎり間に合うかというところ。PTのみになると副作用はほとんどないとのことで、予定通り仕事復帰ができるかもと安心しました。化学療法開始にあたって、CVポートを入れる手術が必要とのこと。26日に再度入院してポート留置術を行い、翌日にAC療法の1回目が開始される予定になりました。母には退院までいてもらうことになりました。 →続く

この続きはは6月5日に更新予定です。