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巻頭記事

巻頭記事

がんは心の自由や笑顔まで奪えない  
   深野百合子(あけぼの会会長)    《2021年5月18日更新》

2021年05月18日 更新

~ふるさとの久留米つつじ~  <BR>花言葉:白は「初恋」、赤は「恋の喜び」、ピンクは「あけぼの会」?!~ふるさとの久留米つつじ~
花言葉:白は「初恋」、赤は「恋の喜び」
ピンクは・・・「あけぼの会」?!
(撮影:深野百合子 2021/4/18) 

 コロナは収束するどころか変異型が猛威を振るい、【あけぼの会】の5月の行事予定は中止や延期になっています。ただ、大阪と神奈川、山口のオンライン交流会は開催の予定です。
そんな折、一通のメールが届きました。「義姉の乳がんを最近知りました。昨年の春頃、しこりに気づいたのにコロナで受診を躊躇し、しこりが5㎝にもなっていた。今は手術が終わり抗がん剤治療中。自分の体験が生かせず残念でならない」

コロナ禍でがん検診の受診率が30%減少しています(日本対がん協会発表、2020年は対前年比)。また、4/27発表の「がんの10年生存率」(国立がん研究センター)によると、全がん59.4%、乳がんは87.5%(2008年に診断を受けた人の10年間追跡調査)。ステージが進むと生存率は低くなって、乳がんはステージⅠは99.1%、Ⅲは68.3%。早期発見の大切さが数字で示されました。啓発活動がままならぬ現在ですが、「がん検診」に行って欲しいと切に思います。

「母が乳がんで再々発治療中」という電話も。「父の介護もしている。孫の小学校卒業を見たいという希望を叶えてあげたいが、どうして良いか分からない」と、不安な気持ちを一気に話されました。がん相談支援センターの活用、先生や看護師さんへ伝え方などをアドバイスしました。話すことで気持ちが落ち着かれたようでした。「家族は第二の患者」と言われています。がん患者の家族が集う場も必要ですね。

高野利実先生(がん研有明病院 乳腺内科部長)より、著書「がんとともに、自分らしく生きる」を各県代表に寄贈いただきました。サブタイトルが「希望をもって、がんと向き合う『HBM』のすすめ」。初めて耳にした、HBM(Human-Based‐Medicine)とは「人間の人間による人間のための医療」のこと。「これからどう過ごしたいかを考えることが重要。患者さん一人ひとりに、その人なりの医療のあり方があるはず」「がんが全身に転移したとしても、人間の『心』には、がんが転移することはありません。病気が心の自由や笑顔を奪うこともありません」などの言葉に感動しました。

「これからどう過ごしたいか」を伝えることは難しいことです。家族に話しても気持ちを分かってもらえないと一人で悩んでいる人も多いと思います。〈あけぼのハウス〉や〈再発治療中の方の集い〉は同じ体験の方がわかり合う場、なのですが、今は思うように集まれません。代わりに電話、メール、オンラインがあります。皆さんのご連絡をお待ちしています。深野百合子 akebonofukuoka@gmail.com