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エッセイ

ワットさんの笑って長生き

その②アフガニスタンという国

2021年08月16日 更新

――山に咲く白百合<br>  夏に咲く花は大型で強い芳香を放つ<br>撮影:前田こずえ(東京)2021/8――山に咲く白百合
夏に咲く花は大型で強い芳香を放つ
撮影:前田こずえ(東京)2021/8
タリバンが遂に首都カブールの大統領府を掌握して(8/15)、勝利宣言を出した(8/16)。知らなかったのだが、20年前まではタリバン支配の国だったそうで、実に20年ぶりに奪回したことになる。そうなると、何がどう変わるのか、それが怖い。特に女性差別が徹底しているので、女の子には教育もなければ、成人女性が仕事を持つことも許されない。まさに時代と逆行なのだが、国際批判などものともせず平然としているのが怖い。ただ、タリバンは自分たちも変化したので、以前とは違い、女性の扱いも変わると言っている。

一人の女性が一度国を離れて2003年に戻って以来ずっと「アフガン女性解放運動」を展開している。テレビで語ったことを紹介したい。「私はアフガン女性の一人か二人かを政権に送り、大臣になってほしくて戻ったのではない。名もない貧しい、特に地方の女性たちの声を代弁するために帰ってきた。また、出産時に産婦と新生児の同時死亡率が非常に高いので、それも何とかしなければと思った。今日まで、国内の多くの地方に出向いて、女性たちに話をしてきた。「身の危険を感じないか」の質問に対して、「今まで通り、しなければならない事をするだけ」と答えている。タリバンがこの救世主をどう思うか、それも怖い。

タリバンの到着直前にガニ大統領は出国した。その先は隣国ウズベキスタンらしい。「無為な流血を避けるために」という弁明を出したが、国民を捨て、無責任な「敵前逃亡」と非難されている。前大統領が吊り下げられて無残な殺され方をしたので、それを恐れて逃げたという説も。タリバンは闘わずして大統領府を手中に。しかし、タリバンという集団は正式に政府を持ったことがないという。国を乗っ取っても、どう舵取りするか、経験がない。

アメリカ軍が撤収し始めたのがタリバン勢力の増大につながっていることは明白。撤退を「無責任」と非難して、アメリカ国内では抗議デモが始まっている。バイデン大統領は撤収後のこの事態を読めなかった。が、反省ではなく「アフガンには30万の政府軍がいて、対するタリバンはたったの7万だった」などと言っているが、これだけでは読みの甘さが厳しく責められるだろう。アメリカ大使館関係者を脱出させるために総数6000の軍を送り込んでいる。しかし、軍専用の飛行場は逃げたい人々が殺到して、目も当てられない混沌。

タリバンが民間機用の飛行場を閉鎖してしまったので、各国は自国民の救出に慌てている。自国民だけでなく、今まで大使館や企業で通訳などで働いた現地人とその家族も脱出させないと、殺されるかもしれないので、慌てている。駐機のタラップに我も我もと、しがみついて、よじ登っている。パスポート、税関なんて言っている場合じゃない。街中では銀行前に人間が群がっている。預金を払い戻したい人の群れ。こんな恐怖が地球上の1点で起きている。日本は何とも平和、昨夜、タオルケットにするか夏蒲団にするかが私の悩みだった。
――テレビで見ていて、みなさんにアフガン情勢を実況放送しなければと思い、書き始めたのですが、正確さが少し心配。バイデン大統領がアメリカ国民に向けて正式スピーチをこれからするらしい。それはまた次回。疲れました。これから我が家のゲストのお夕食です。  ワット takakowatt@gmail.com