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Doctor of the Year

患者が選ぶ Doctor of the Year 2014

国立がんセンター中央病院 乳腺・腫瘍内科 外来医長
清水 千佳子 先生

プロフィール

1996年東京医科歯科大学医学部卒。国立がんセンター中央病院レジデント、がん専門修練医(乳腺内科)を経て、2003年4月 M. D. Anderson Cancer Center Medical Exchange Program研修。2010年より国立がん研究センター中央病院 乳腺・腫瘍内科スタッフ。2012年 同外来・病棟医長。2013年からアピアランス支援室兼任。2014年より現職。(日本乳癌学会評議員)

喜びの声

このたびはDoctor of the Year 2014、ありがとうございました。
私の所属している「乳腺・腫瘍内科」では、主に根治の難しい病状をかかえた患者さんと向き合いながら、治療や療養支援を行ったり、新しい治療の研究や開発に携わったりしています。私が乳がんの診療に関わり始めた15年ほど前と今とでは、そのありようは大きく変わりました。その背景には、新しい診断法や治療法の導入や普及といった医学的進歩だけではなく、インターネットの普及、医療訴訟を通じた患者の権利の認知など、医療を取り巻く社会環境が変化したことが大きく影響しています。
医師は、医師の裁量にもとづいて医学的判断と治療技術を一方的に患者さんに与える父性的な役割から、治療の選択肢とそのメリット・デメリットを十分に理解していただけるよう情報を提示し、患者さんの治療中や治療後の生活を見通して治療戦略を一緒に考えていくパートナーとしての役割を求められるようになってきました。必然的に、患者さんにも、現実、可能性、限界と向き合って、「自分自身の専門家」として治療選択に参加していただかなくてはならない時代となっています。
日々患者さんと病気や生きることについて話し合う中、なかなか言葉にできないでいたそんな思いを、ワットさんに背中を押していただき、あけぼの会の大会で(かなり緊張しつつ)そのままにお話させていただいたところ、思いがけず皆様の共感をいただくことができた-それが今回の受賞につながったのではないかと思っております。
今回のDoctor of the Year 2014の受賞に勇気をいただき、これからも皆様の知恵と経験とパッションに学びながら、少しでも皆様のお役に立てるよう努力したい所存です。今後ともご指導のほど、よろしくお願い申し上げます。