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お知らせ
新薬は患者の生きる希望→治験に参加して
       内藤桂子 (あけぼの会副会長・あけぼの新潟代表)《2019年5月12日更新》

120種5000株のボタンが鮮やかに咲き誇るぼたん百種展示園(新潟県五泉市)<br>撮影:内藤桂子(2019/5/11)120種5000株のボタンが鮮やかに咲き誇る「ぼたん百種展示園」(新潟県五泉市)
撮影:内藤桂子(2019/5/11)
 私が治験に参加してから、この5月でちょうど1年になります。1996年12月手術、術後12年目で左右の頸部リンパ節と肺のリンパ節(癌性リンパ管症)への遠隔転移が判り、治療開始して11年になります。ホルモンレセプター陽性でホルモン療法がよく効くタイプなのですが、治療が長くなると、耐性ができて効かなくなり、薬を変えなくてはなりません。ちょうど、腫瘍マーカーがわずかずつですが、1年間上がり続け、遂に基準値を超えたので、治療を変えた方がよいのでは?というタイミングで治験のお話をいただきました。主治医から治験コーディネーターを紹介され、夫と共に話を聞きました。
 「進行・再発乳癌患者を対象としたKHK2375の第Ⅱ相臨床試験」というもので、その内容は、ホルモン療法が効きにくくなった人に対して、この薬で、いったん低下したホルモン受容体を再発現させ、もう一度ホルモン療法が効くようにするものだそうです。私が今一番欲しい薬、もし実用化されたら、患者にとっては大変ありがたい薬だと思いました。
 治験を受けられる条件は、ホルモンレセプターが陽性であることはもちろんですが、かなり厳しく、PET-CTや骨シンチ、血液検査などいくつかの検査を受けました。幸いこれらの条件を全部クリアすることができ、アロマターゼ阻害剤と併用で治験薬またはプラセボ(偽薬)をのむことになりました。治験薬とプラセボは1:1の割合の二重盲検比較試験のため、どちらをのんでいるかは、本人にも主治医にも知らされません。  
 治験には、副作用に対する不安はありますが、効果があるかもしれない薬を試せるメリットがあります。同意する前に「説明書」を読んで、「治験に参加しても途中でいつでも、いかなる理由でもやめることができます」という言葉が決め手になり、楽な気持ちで始めることができました。
 この1年間で30回通院しました。2週間毎の血液、血圧、体温の検査、3か月毎に尿、心電図、CTの検査があり、血液検査の結果が出てからやっと診察があるので、病院滞在時間が毎回3時間にはなります。
 治験薬(またはプラセボ)は週1回のみます。私の場合、自覚症状がある副作用は疲労と下痢。私は、カルチャースクールでパン講座を担当しているので、下痢は困ります。それには下痢止めを処方していただいて、飲むと即効、助かっています。疲労もあまりにひどい時は、漢方薬を出していただくのですが、3月に好中球が一定の値以下になった時は休薬しました。2週間後に再開、今は薬を減量して続けています。
 このように、副作用に対しても迅速に対処していただけますし、2週間に1回の検査と診察があるので不安なく受けることができています。診察には、すべてを把握した治験コーディネーターの方が同席してくださるので安心感があります。
 新薬の発売は、患者の生きる希望に繋がります。新薬を待ちわびている方もいます。ですから、迅速な承認が望まれます。治験は患者でもできること、と言うより患者にしかできないことです。
 今、私たちが病院で処方されたり、ドラックストアで購入して使っている薬や治療方法は、誰かが治験を受けてくださったおかげで、私たちはその恩恵を受けているのです。私が今受けている治験薬を発売後に私が使うことはないかもしれませんが、後々の患者さんのお役に立つことであれば、嬉しく誇らしく思います。 内藤桂子 akebono.niigata@gmail.com  

 
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