新年明けましておめでとうございます。
早速クイズで幕開け。一日26人、これは何の数字でしょう。ビックリしないでくださいよ。これは2001年の乳がんによる日本女性の一日平均死亡者数です。厳密には年間総数9654人(日本対がん協会発表)となっていますので、365で割ると26・45。乳がんの発症数が増え続けているのは衆知の事実ですが、死亡数がこんなに多いとは知らなかった。驚愕して、悲嘆しています。何とかして、この数を減らさなければ。
あけぼの会は今年こそ一肌脱いで「乳がん死を減らす」キャンペーンに全力投球することを誓います。本当は創立以来ずっとこのキャンペーンを続けているのですが、効果が今一つ。笛吹けど踊らず。がんは他人ごと、と高を括って聞く耳を持たない。決して「他人ごと」などではないのに、です。「健康だけが取り得だった」「どこも痛くも痒くもなかった」「がんにだけはならないと思っていた」手遅れにする人が決まって言うせりふです。
今年、あけぼの会の講演会のテーマは全部「一日26人。これ何の数字?」という衝撃的なキャッチフレーズで参ります。全国規模の講演会が10月に東京と関西の一県で、他に各県支部で合わせて30回くらいの講演会をしますので、その都度、このタイトルが目にとまるわけです。静かに唸っていても聴いてもらえないときは、ショック療法を使うほかありません。最初にドカンと大砲を打ち上げる。そして、やおら説くのです。
「乳がんで命を落とすなんて、現代女性に似合わないのよ」「自分で気をつけていれば、早期発見できるがん。そして的確な治療を受ければ、完治さえあるのです」繰り返し、そう説くしかない。必要なのは謙虚さ。 ゆめゆめ健康を過信したり、自分だけはがんにならないという独り合点はいけません。未だにどんな人が乳がんにかかるのか断定できないのです。傾向はわかりますが、傾向は当てにならない。誰がなってもおかしくないので困りもの。
しつこいですが、一日26人といえば、一日は24時間ですから1時間に一人以上。日本のどこかで、乳がんのせいで、誰かが亡くなっている。なんて、信じられますか。これは食い止めなければなりますまい。乳がんキャンペーンが全国的に行われていますが、もう少し効果が見えるものに見直す必要あり。お祭り騒ぎのイベントはイベントのためのイベントになって、主催者の自己満足だけ。真意が伝わっていないのではありませんか。