あけぼの会の事務局は完全に会員ボランティアの労力と能力で運営されています。
昨年末までは8人のボランティアがいて、大体週一回、たまに週2回、交替で通って来てくれていました。私だけは毎日詰めて、そこへ一人か二人手伝いに来るといったシステムでした。それが、今年になって、スタッフの数が突然半減してしまったのです。

 その内二人は家庭の事情という理由。年寄りの面倒を見る、孫の世話をするなど。もう一人はフルタイムの仕事に誘われて、一応2ヶ月という約束だったのが、今や3ヶ月目に入っている。そして、あとの一人はある日突然、股関節が痛くなって病院通い。よって、8マイナス4で今4人しかいなくなった。かくなる上は「少数精鋭で行こう」と私が懸命におだてているのですが、何を隠そう、「精鋭」にはちょっと距離がある。

 「あけぼの会開店休業」の看板を挙げたいのですが、許してもらえない。ある年、私が音を上げて「1年間会費をお休みして、私も休みたい」と宣言したら、なんと全国からお叱りの声。「会長が休んでも他の人がいるんでしょ」「会費は生きている証なので、お休みでも払いたい」と強い勢いで言ってくる。事情がわかっていないんですよ、この人たちは。
 
 会長職の代理は誰にも勤まりません。こんな間尺の合わない役回りに命をかける人なんてそういないからです。毎朝、自宅から事務所まで、坂道を歩いて降りてくるとき、「よくやるよね。誰もどうしてもしなければならない、と言っているわけではないのに」と我ながら感心して、つい自分をほめてしまう。実は今までも「やめてしまいたい。結局自分の欲でやっているのでは」と中途放棄しそうになったことが何度もあるのです。でもその都度、やっぱり、あの人も続かなかったか、と噂されるのが口惜しくて、また思い直す。この繰り返しでした。

 でも今回のようにスタッフが欠けてくるとどうしようもない。そして思うのですが、一体、他にも星の数ほどある任意団体はどうやって存続しているのだろうか、どうやって、ボランティアを補充しているのだろうか。秘訣を教えてほしい。ボランティアといっても、このくらいの規模になると内容がかなり高度なので「切手貼りくらいなら」という感覚の人は勤まらない。そして、大切なのはチームワーク。

 この危機をどう乗り越えるか。とにかく全国4000人の会員の期待が大きいので、続けるしかない。それには助っ人が足りない。でもこれまでも幾つもの危機をクリアしてきた強運あけぼの会、何とか耐え忍ぶでしょう。少し優秀で、チームワークにすんなり溶け込んで、会長の恐怖にも耐えられる、そんな人がいたら、どうかご自分で名乗り出てください。いまなら、あなたの年会費一年分ただにします。