お待たせをしております。最近になって、思いがけない人から「バンコックはいかがでしたか」と聞かれて、あれ、この人も連載読んでいるんだわ、と知ることがままあります。ありがたいことですが、たまには「毎回読んでいますよ、なかなか面白い。がんばって。やめないでくださいね」くらい言ってくれてもよさそうなものを、と恨めしく思います。なぜなら、私はおだてられて褒め上げてもらわないとダメな人間なのです。本当にやっかいで、わがまま。

 それで、誰もおだててくれないので、このあたりでしばらく小休止いたしたい宣言をいたします。みなさんが、開けても開けても更新されていないとがっかりする、そんな姿を想像するに、このままの状態は罪悪と考えます。というのは表向きの理由で、実は今めちゃくちゃ頭がいそがしい。それも編集の仕事で。

 まず一つは私のこの連載をまとめる作業。関連の写真も挿入して、楽しい単行本に仕立てたい。自分の書いたものなので、人様に応援を頼むこともできず、かなり大変です。タイトルは前回言いましたが「誇りを持って精一杯生きて――あなたたちは私が守る」でいいですよね。 中で、単行本向きでない項は削ることになり、すると書き足しも必要になり、それも一仕事。ですから、どうかここで専念させて。

 あと一つの野心はもう一冊の単行本です。これも題だけはほぼ決まっていて、「乳がん爽やか体験記」いかが? そう、何でも、さらり、さわやか、で行かなければですよね。暗く、重く行っても、軽快に行っても同じ結末なら、軽快の方がいい。こっちは会員のみなさんに原稿をおねがいして、少しずつ集まってきています。会員のご主人にも夫の体験記を寄せてもらっています。みなさんが読んで、希望が湧いてくるような「がん体験記」を作りあげたいのです。2005年の2部作。

 他に、いつものAkebono Newsは32ページの厚さで本当は年4回の発行を目指している。これが時折、間に合わなくて、薄くなったり滞ったりしているのが現状です。毎日事務所に詰めて(海外へ行かないとき)、働いてばかりいても、思うように仕事が捗らない。頭の回転が鈍くなって効率が悪くなっているのも原因ですが、いろいろ相談とかに来る業者のみなさんも増えていて、時に午前と午後に二組というときもあって、一日潰れることもあり。

 最近は、製薬会社で患者向けの小冊子、例えば、みなさんおなじみの「私のカルテ」のようなものを作るとき、制作会社の人が相談に来る。また、製薬会社主催の講演会などするとき、テーマの相談とか、あけぼの会に「後援」してもらえないか、と相談に来る。これってすごいでしょ。「あけぼの会後援」の文字があると、もちろん人集めに一役買うのでしょうが、ひょっとして、箔が付くからではないかしら。きっとそうだと私は固く信じています。また、遅くなっていますが、あけぼの会ホームページも2005年版新しくしていて、もうすぐ出来上がります。いろいろ生まれてくるものを楽しみにしていてください。 連載再開まで、みなさん、So long!