講師は中村清吾先生(昭和医大病院) <br>一言も聴き逃さない、<br>みんながこんなに熱心に聴いている講師は中村清吾先生(昭和医大病院) 
一言も聴き逃さない、
みんながこんなに熱心に聴いている

 

 

いつもと較べると、ちょっとだけ小ぶりであったのですが、あけぼの会の大会は刺激的でとてもよかったと思いました。今回のテーマ「患者は重石のような不安を抱えて生きている」は、深刻だけど、見えない不安に光を当てたものでした。がんと余命、がんと就労、がんと子育て、がんと妊娠など。参加者は共感したのではないでしょうか。

 

あけぼの会45年を振り返って

ひとことで言うと、自立だと思いました。患者の努力も少し必要だけど。そして、誇り高く美しく生きよう、と。これ、会長のワット隆子さんの一貫したブレない姿勢です。寄り添いと思いやり、愛。いま助けを求めている人がいたら(ABCEF/訪問ボランティアも)そばへ。これですよね。

 

会が45年も続いたのは3つのことを守ったから、と会長はまとめました。「軸足をずら

さない」「母の日キャンペーン、お母さん、乳がんで死なないで」「専門医/医師との協力(仲良く)」。そうそう、この会をとても魅力的にしているものでした。患者同士で慰め合うだけじゃない、前向きに生きていく、希望を持って。これまでにない新しい分野を切り開く先駆的な運動でした。会がたくさんの賞を受賞しているわけもここにあると思っています。

 

講師の先生がたのお話も刺激的!

今回の講師の山内英子先生が強調していたリジリエンス(精神的な困難を跳ね返す力)の話は力になったと思っています。ひとりじゃない、助けを求めていいんだよ、自分らしく生きよう、のススメでした。

 

誰も残してはいけない。Leave no one behindということも強調していました。2023年世界脳デー(世界神経学連合会の社説2023.7.11)の社説、脳卒中/後遺症などの取り組みの考えと同じと思いました。ひとりも残さない、これが世界の流れなんですね。

 

体験者の言葉が愛と生きる勇気を与える

ディスカッションでは、清水千佳子先生の司会で、ちょっと笑ってホッとし、戸井雅和先

生の話で、がんになっても希望はあると、うんうんうなずき、中村清吾先生の話で、乳がん治療は進んでいるなあと驚き、けれども、けれども、たくさんの不安を抱えている人たち(患者)がいて、時に、体験者の言葉が愛と生きる勇気を与えること、生きる確信を与えること。患者会の大事さを改めて思いました。まだまだ、あけぼの会は必要ですね。

 

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