「ワットさん、しばらくです。ロンドンに無事到着したと聞きました。そちらはもう寒いでしょうね。お身体壊しませんように。私のほうは33回の放射線治療が終わり、今は週3回のハーセプチンの治療だけとなりました。考えてみたら、今年初めに乳がんと診断されて、2月に手術してから、もう11月なのですよね。苦しいと思った化学療法も今は遠い昔のことのように思います。髪も少しずつ伸びてきています。
 10月の秋の大会も、多くの人が出席して成功裡に終わったことを知り、私も日本にいたなら・・・と残念でなりません。それとあの‘ピアノコンサート’の報告も、読んでいて涙が出ました。ワットさんはなんと素晴らしい企画を立てるのでしょう。10月はこの国も乳がん月間、テレビや新聞で関連ニュースが多く流れていました。車の後ろにピンクリボンスティッカーを貼っている人たちもいます。先日はがんセンターで、30代の女性がピンクの帽子、ピンクのジャケットにピンクのリボンをつけていたのを見かけました。こちらでは患者会に入っていないので、同病の患者と話す機会はありませんが、それだけ、あけぼの会からのニュースが楽しみです。
 イギリスはどのくらい滞在なさるのでしょうか。日本であんなに張り切った分、ゆっくり休養してください。ご主人もご家族の励ましで頑張っていることと思います。またロンドンレポート楽しみにしています」
(アメリカオクラホマ州の浅海さんから)

 「ワット会長さん、日本でのハードスケジュールの後にロンドンへ発たれて直ぐにエッセイを書かれるパワーにいつも脱帽です。人間、緊張感のある日々を過ごした後、急に気を抜いてはいけませんね。私のことですが、免疫力低下が引き金で、蜂窩織炎やってしまいました。泥付き野菜を洗って、小さな小さな傷口からばい菌が入って。高熱が出て、腕は腫れて痛み、その痛みは身の置き所がない程でした。久しぶりに病人になった気分ですした。(とっくに、がん患者なんですけどね・・)
 話は変わり・・・今朝のNHK生活ほっとモーニングで、「心配しないで~がん患者を支えるおばちゃんたち~」というテーマで、住み慣れた我が家で暮らしたいと願う患者と家族、それを支える広島県竹原市の取り組みを伝えていました。がん患者サロン、医療関係者、セカンドオピニオン病院、地元のボランティアによるチーム、みなが一体となり自宅で過ごす患者と家族を丸ごと支え合うシステム、実に素晴らしいものでした。介護保険などではまかなえない部分をボランティアが担う、地域で支え合う、みんなと一緒に生きる、それが一番大切な事ですよね。
 これから厳しい冬の季節になりますが、ワット一家パワーでホットな冬になりますように」    
〈鳥取の井上さんから〉

 「ワット会長さま、イギリスからのお便り、読ませていただいております。会長さんの激動の2年間が、私の激動の1年半(ご主人が食道がんを患っている・ワット注)とも重さなって、何だか夢のようです。「もう一度だけ、夫が杖をついて歩いていたあの姿を見たい」、あそこで思わず泣いてしまいました。「すべて運命なのよ・・・・・運命の波に押し流されないで、悠然と波に乗っていき続けること・・・。この言葉、再発しやしないかと心配している人、また実際再発してしまって死の恐怖と闘っている同士に伝えたいです。休むまもなく、ロンドン便り、書いていただきありがとうございます。
〈福岡の深野さんから〉