梅雨真っ最中の東京から初夏の北海道は旭川へ行ってきました。ジェットで1時間半、そこは別世界でした。まず緑が美しい。目に痛いほど美しい。前日降った雨に洗われて(地球の大洗濯)、緑が更に濃淡くっきり、そのコントラストがたまらなく美しい。グリーンは癒しの色だそうですが、その通り、私の心は癒されました。
旭川で講演会があり、私は頼まれ司会役でした。会場が「大雪ホール」という名称なので、やはり冬は雪に埋もれるところだから、おおゆきホールか、と私流に納得していたら、なんと大雪連峰にちなんで付けられた「だいせつホール」だったのです。全くはずかしい。
そこになんと200人近い市民のみなさんがお集まりになったのには驚きました。旭川あたり(ごめん)で、乳がんに関心のある人がそんなにいるとは。実はそんな数ではすまないのはわかっていますが。地元、旭川医大病院の山崎先生と乳がん検診普及に力を入れておられる女医の菅野先生が前座、そのあと、国立がんセンター中央病院の腫瘍内科医(オンコロジスト)の渡辺亨先生が特別講演をされました。中身の濃い、かなり高度な内容でしたが、みなさん、熱心に聴いていて、これにも感心。
事前に質問が集めてあったのですが、7件中3件が‘むくみ’の相談で、それにも驚きました。やはり遠隔地には情報が届きにくい、というのが私の実感。むくみを抱えている人は非常に不快不自由で、日常生活にも支障をきたすほど切実なのに、助けになる情報がないのは気の毒というしかありません。むくみ専門医とリンパ浮腫の患者会のパンフレットを帰京してから希望されたかたに送ってあげました。
そして、待ちに待った(?)講演会の翌日です。そう、何を隠そう、この時期、あの富良野。ラベンダーが私を待っている!早く早く。濃い紫は私の一番好きな色。百聞は一見にしかず。ラベンダー畑は美しかった。「紫のじゅうたんを敷きつめた」というのが恐らくテレビアナウンサー的表現でしょう。実に見事でした。
「みんなに見せてあげたい」これが、私の第一声。そう、あれも癒しのひととき。がんの手術をした人には、国がご褒美に富良野行きの切符をくれる、もちろん、ラベンダー満開時期に、というのは夢物語です。
そして、富良野のラベンダーも十分素晴らしかったのですが、欲張りな私は、富良野から旭川空港に向う車から眺めた光景にも陶酔しました。果てしない空間。大きな大きな空、半端じゃないサイズの大麦畑、ジャガイモ畑、などすべてが広大。都会のごみごみとは正反対です。
後日談で、あの辺は秋もいいことが判明。こっそり再訪プランを練っています。