ずっと前に考えて、あけぼの会の会員に紹介したら、好評を博したワット流「がんのあとの生きかた」10か条を紹介いたしましょう。

一つ:開き直って生きる
   がんになったことを悔やんでみても始まらない。人間、がんで死ぬのではない、寿命で死ぬのです、というように割り切って生きること。

二つ:今日を生きる
   一日一日を抱きしめるように大切にして。生き惜しみをしないで精一杯。

三つ:人生に借りを作らないような生きかたをする。
   したいこと、しなければいけないことはさっさとする。本当はあれをしたかった、あそこへ行きたかった、という悔いを残さないようにやっちゃう。

四つ:目的をもって生きる。
   遠い先の目的よりも、いつも近い未来の目的をもつ。その目的に向って生きて、目的が果たせれば、次の目的を設定する。

五つ:人のためになることをして。
   この世に生まれて来て、何か人様のお役に立つようなことをしなければ申し訳ない。特に、がんというような病気をしたあとには、そう感じるはず。

六つ:胸を張って生きる。
   何も悪いことをしたわけではないので、胸を張って堂々と歩きましょう。あなたの歩く姿勢は、即、生きる姿勢なのであります。

七つ:ユーモア精神を忘れないで。
   自分がこの世で一番不幸、と決めて、暗い顔はいけません。誰も喜ばない。自分の心を救うのも、周りの人をハッピーにするのもユーモア精神です。

八つ:整理整頓して生きる
   いらないものは捨てましょう。思い切りよく。いるものだけあればいい。そして人生、すっきり爽やかに。人間死ぬ時には何ももって行けないのです。

九つ:淡々と力まずに生きる。
   真にがんを克服して生きるとは、けっして偉業を残すことではなく、あなたなりの人生を、淡々と生きればよいのです。人のことなど気にせずに。

最後:人生の主導権は自分が持つ。
   がんにあなたの人生すべてを支配させてはいけません。あなたの人生はあなたのもの、主導権はどんな時も、あなたの手でしっかりと握っていて下さい。