去る10月3日(金)の関東大会無事終了いたしました。ご参加くださったみなさん、ありがとう。おかげさまで会場もほぼ満杯。大きなミスもなく、けが人も出ず?
竹中文良先生の基調講演は「ジャパンウェルネス」の紹介で、がん患者が術後立ち直るには自らアクティブに努力しなければならない。具体的にグループセラピーをしたり座禅教室に参加したり、というお話をしました。ついでに先生がかつて働いていた日赤医療センターで手術を受けた私の当時のエピソードも披露。「ワットさんのことは病院中評判だった」というもの。会場の笑いを誘いました。
4人の先生がたのパネルディスカッションの内容も25周年らしい過去の歴史と未来への展望も混じえたものになりました。特に東海大学の田島教授とはほぼ会の歴史と同じ年数のお付き合いなので、先生が若かった頃は本当にステキだったのよ、と私が言うので、また会場が爆笑。25年後の今、髪もかなり薄くなっておられるのです。
あと新潟がんセンター副院長の佐野先生にもやはり25年間お世話になっていて、性格がはっきりしていて、ウマが合う仲。ドクターに対してウマが合う、というのも失礼な話なのですが、実にそうなのです。きっと同県人だからでしょう。
紅一点の遠藤登紀子先生には画像診断の読映水準を引き上げるために実力テストをしていて、テストに合格した先生がたと技師のリストをホームページで紹介しているという話をしてもらいました。患者の大半は先生がたの、こんな汗と涙の裏話を知らないので、認識新たにしたことでしょう。
渡辺先生は国立がんセンター中央病院を去り、いまや日本初のオンコロジー(腫瘍内科)センターを確立することに情熱を燃やしておられます。先生には諸外国に負けないよう日本の乳がん医療が柔軟に変化向上していくよう、先導役になってもらわねばなりません。「医学はエビデンス。しっかりしたデータに基づいた治療」であるべきで、その意味で民間療法には科学的裏づけがない、と否定しています。自信を持って断言するので抵抗も強く、これからが大変ですが、若さで乗り切っていかれるでしょう。要は真に患者のことを考えてくれていればよろしいのです。
あけぼの会はいつも大会の最後に、みなさんにお立ちいただいて全員合唱をするのですが、今年も岸洋子さんの「夜明けのうた」を歌いました。やはり閉めに合唱すると、全員が声を張り上げて発散するので良し。更には一心同体感があふれて、熱い感動を胸に残したまま帰路についてもらう。これが何よりのお土産でしょう。
胸が痛くなるほどの感動こそ、がん患者に必要な妙薬。血のめぐりが瞬間的によくなって体が温かくなって、もうこれは病院で出される薬数倍の効果があるのです。