みなさん、胃カメラ検査の報告です。なんと小さな潰瘍が発見されました。目下、細胞シロクロ検査中です。結果は12日までわからない。連休が入ったせいですか、ずいぶん待たされるので、少し気になります。クロならがんということですか。

 それにしても最近の内視鏡検査はすごい。潰瘍部分がくっきりとした穴みたいに写って、カメラを引き寄せると、その穴がぐんと自分に向かって迫ってくる。細胞診用のサンプルを切り取ると、瞬間パッと血が飛び散って、今度はそれを水で洗い流してきれいにする。実に自由自在にくだを操る。映像に見とれて、気を取られ、カメラを飲み込んだとき苦しかったのをすっかり忘れてしまったほどでした。

 婦人科のほうは子宮頚がん、体がんとも結果が出て、異常なしでした。でも5年前に検査して以来、すっかり放っていたのを反省して、これからは少なくても2年に一度は受診しようと改心しました。がん検診は結果が異常なしだと何かすごく損をしたようですが、異常のあるなしを確認するためなので、やはり受けたほうがいいでしょう。

 先般の厚生労働省の発表によると、従来、30歳以上としていた乳がん検診対象年齢を40歳以上に引き上げ、「30歳代については検診を廃止」することに決まったそうです。理由は、「30歳代では検診をしても死亡率の低下とは関連が見られない」からで、40歳以上の検診内容は、マンモグラフィーを中心に視触診も同時に行う、そうです。

 なんか、これっておかしくありませんか。検診が死亡率を低下させている、と立証できないから、検診は止め。大体この検診とは市町村が住民にはがきを出して、あなたは対象年齢ですから、いついつまで指定の施設に出向けば無料で受けられますよ、というあれですか。39歳では自費で、40歳からはただ、というのでしょうか。よくわからない。

 あけぼの会で先日調べたら、20、30代で手術を受けた会員(あけぼのヤング)が何と680数人もいたのです。総会員数4000とすると、ざっと16%。これは小さい数ではない。厚労省の見解は「30歳代では検診をしてもしなくても死ぬ人は死ぬ。よって検診は無用」ということ?勘ぐれば、30歳代のしこりは紛らわしくて見つけにくいので、検診ではなく、検査を受けるべし、ということなのだろうか。

 日本の検診(スクリーニング)に対する考えかたは、お金をかけて実施するからには必ず網に引っかかる人がある一定数以上いなければ無意味、という計算がらみなのです。目先主義でケチ。すぐに結果が出ないものは認めない。何故もっとおおらかな視点で一見無駄そうに見えても、いつか役に立つかもしれない、と見ることが出来ないのでしょうかね。実に一度検診を受ければ、知識として身につくのです。

 かくなる上は、30歳代を検診システムから外した結果、40歳以上にどれだけ劇的な死亡率低下が出るか、みんなで監視してまいりましょう。

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