「みつけイングリッシュガーデン」新潟県見附市の英国式庭園(撮影:内藤桂子・新潟2018/6/3)「みつけイングリッシュガーデン」新潟県見附市の英国式庭園(撮影:内藤桂子・新潟2018/6/3)あけぼの会は、ありがたいことにこの40年の間にいろいろな賞をちょうだいしている。エイボン女性教育賞の受賞会場には今は亡き夫と2人の子供達も招かれて、少し自慢だった。司会にマイクを向けられたとき「家族を犠牲にしてきたすまない気持ち(罪悪感)がこの賞によって報われた」と言ったら、横に座ってくれていた評論家の大宅映子さんが「そうだそうだ」と私に同意を表してくれた。彼女も子育てと仕事の両立だったから、仕事を優先させて、家族に対して似た思いを持っていたのかもしれない。
もっとも大きな金額の賞は第一生命の「保健文化賞」だった。団体賞でお金は全部あけぼの会に入ったので、これを契機に初めて事務所を借りた。それまでは私の家が事務所だった。今でも全国の支部は殆どが個人の自宅になっている。事務所を借りるだけの収入がどこからも入らないからだ。それで誰も苦情一つ言わずに続けている。この苦労が認められるとしたら、何かの賞でももらえば、になる。支部によっては県から〇〇賞をもらっているところもあるので、ささやかなご褒美と思ってほしい。(参照:表彰
もっとも劇的だったのが、保健文化賞、昭和63年というきわどい年で、先の天皇陛下のご容態が危惧されたお年で、さまざまなお祝い事がキャンセルされたのだった。かの朝日新聞社の創立110周年行事も取りやめになった。この私まで招待状をいただいていたので、覚えている。
保健文化賞は皇居に報告に上がり、時の厚生大臣が受賞者を紹介するのだったが、予定通り執り行われた。謁見はその時はまだ皇太子、皇太子妃だったお二人が代わりをされた。緊張で足が震えた。美智子妃殿下にお目通りするなんて、夢のようだった。
事前に電話があり、それも2,3回、「くれぐれも服装は華美にならぬように」という警告だった。私の名前からして、いかにも派手そうに見えたに違いない。おかしかったが、ひたすら「はい、わかりました」を繰り返して、衣装は白(真っ白ではない白)のワンピースにした。地味といえば黒だが、あの時はまずい。今、思えば、紺やグレーならよかったのかも知れないが、持ってなかった。
40年の月日、報われない仕事を続けてきたもんだ、と自分で嘆くこともあるが、そうではない、あけぼの会は十分報われたのだ、世の中にはもっと善行をしていて、きちんと報われていない会とか個人とかいるはずだ。どうかそんな人たちに光を当ててあげてほしい、そうすれば、また力が湧いてくる。大事なのは認められること、認識されることなのだ。
英語でRecognition、認識、評価、認知、(功労に対する)表彰、お礼などと訳されてある。
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*みつけイングリッシュガーデンhttp://www.city.mitsuke.niigata.jp/8390.htm