>8/25まで上越蓮まつり開催中<br />高田公園(新潟県上越市)<br />撮影:内藤桂子(新潟)上越蓮まつり開催中(8/25まで)
高田公園(新潟県上越市)
撮影:内藤桂子

 7月下旬にまたまた、ショッキングなニュースが飛び込んできました。
以下、「朝日新聞デジタル7/26」より、全文引用します(赤字は筆者)

――乳がん手術後の乳房再建や豊胸のため、人工乳房(インプラント)を使った女性の一部に特殊なリンパ腫が起きている問題で、米食品医薬品局(FDA)から対象製品の自主回収を要請されたアラガン(本社・アイルランド)の日本法人は医療関係者に、この製品を埋め込む手術を中止するよう呼びかけを始めた。医薬品医療機器総合機構(PMDA)によると、国内で乳房再建を目的に承認を受けて販売されているインプラントは、アラガン・ジャパンの製品のみ。同社は現在、自主回収の対象となったタイプの製品だけを販売しており、インプラントによる保険診療での乳房再建は一時的に中断されることになりそうだ。同社は、別タイプの製品を今秋にも販売するとしている。インプラントを使った乳房再建には公的保険が適用されていて、国内で年間約6500件が実施されている――

2013年に人工乳房が保険適用になった時、私は新聞社の電話インタビューでこう答えたのを覚えています。「保険適用になったということは、安全性が確認されたということですね。喜ばしいことだと思います」

自費で100万円はかかった再建手術が保険適用になれば、受けやすくなることはわかりますが、それより先に私の頭に浮かんだのは「安全性」でした(もっともこの時の「安全性」にはリンパ腫までは想像できませんでしたが)

インプラントの「丸型」が先ず適用になり、「しずく型」も続いて適用になりました。今どんどんと同時再建を受ける方が増えています。女性にとって、乳房は大事です。過去に、手術で乳房を失うことが耐えられず、手術を拒んで、結果的に命を落とした方もいました。それくらい乳房に執着する人にとっては、再建は大きな救いと言えるでしょう。ただ、人工乳房は、車や電気製品とは違います。自主回収と言われても、すでに手術してしまっている方はどうなるのでしょうか。

その後の情報では、「リンパ腫になるリクスより、再手術で取り出すリスクの方が高いので、10年後の入れ替え(シリコンは大体10年をめどに入れ替える)までは、そのままで」ということのようです。ですが、当人にとっては、自分もリンパ腫になるかもしれないという不安を抱えて生きていかなければならないことでもあります。

患者はみな、乳がん手術後も、手術前と同じ生活をしたいと願っています。その希望が失われることがないように、今後は早め早めの対処をお願いしたいと思います。  内藤桂子 akebononiigata@gmail.com  

※アラガン社製品自主回収・販売停止について
詳しくは日本乳房オンコプラスティックサージャリー学会のホームページを参照してください。→http://jopbs.umin.jp/general/index.html