鳥取砂丘――あいにくの曇り空でした

撮影:大浦幸恵(鳥取)鳥取砂丘――あいにくの曇り空でした
撮影:大浦幸恵(鳥取) 2020/2
鳥取の〈あけぼのハウス〉は2009/12/14(月)、第1回目がスタートしました。当時、美容師の横川さんが入会されて、美容院の定休日が月曜ということと県西部の病院内サロンと日にちが被らないということが決定理由でした。以来、今日まで日程は変更なく、2021/2/15の〈ハウス〉で109回目を重ねました。場所も社会福祉協議会のボランティア登録により、ボランティアセンター“ふれあいの里”の一室を無料で借りることができています。

参加者は毎回4、5人から多くても9、10人です。悩みや困っていることを聞き、特に生活に関すること、例えば、下着やウイッグなどは体験者が情報を提供し、解決策を共に考えます。2月のハウスでは、前回出されていた「手術後の体に合う下着がなかなか手に入らない」との相談に、先輩会員が実際に使っているものを紹介するという場面もありました。医療現場では相談できないことを一緒に考え、精神面・生活面での生きづらさが少しでも軽くできればと思っています。

会員が治療を通して実際に体験したことや、【あけぼの会】事務局からの情報なども共有する場です。時には、会のホームページや新聞記事などの読み合わせをしたりします。先日も「日本海新聞」(2021/2/8)の勝俣範之先生の記事について話し合いました。「標準治療こそ最先端です!よくあるがんの勘違い――緩和は治療の最初から」という見出しで、標準治療が基本であり、緩和治療にも勘違いが多いが「治療できなくなったから緩和ではない。今は、治療開始と同時に緩和が必要だとする考えが主流。痛みやつらさを和らげて療養生活の質を保つことが重視される」という内容でした。

標準治療が基本ということについては「患者さんのための乳がん診療ガイドライン」(日本乳癌学会編 2019年版 金原出版株式会社)に詳しく書かれています。病気や治療について会員に情報提供を行うことを、鳥取の〈あけぼのハウス〉は一つの目的にしています。

コロナ禍で、昨年3月~5月は会場が使用禁止になり、〈ハウス〉はオープンできませんでした。この3か月の間は「梨花だより」、「繋がるメッセージ」、マスク等を届けました。でも「やっぱり会って話がしたい!」の声を受け、6月に会員宅でオープン、7月から”ふれあいの里“も使用可能となり再開ができました。人口や感染者が全国最小地域の特性もありますが、何より会員の「会いたい!話したい!」の強い要望で継続ができています。  友森一美 rieo@aurora.ocn.ne.jp

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