日時:10月30日(水)
会場:埼玉県立大学
対象:同大学看護学科4年生45名(教員含む)

埼玉県立大学看護学科の依頼で、持田代表と坪田さん、安田さん、山本さん、戸井の5名で看護学科4年生の授業「がん体験者の話を聞く」に体験者として参加してきました。 体験者は私達あけぼの会員のほかに、看護学科が定期的に開催している「がんサロン」に参加しているがん体験者も居ました。

がんサロン形式にグループに分かれ、1グループに体験者1名と生徒4名で、それぞれの体験を話しました。 私は、グループのメンバー4名の生徒と教員1名に、下記の体験をお話しましました
「治療当時、私は、胃がんで胃全摘をした経験を持つ母との二人暮らしで介護中だった。持病の緑内障で失明する前にがんで死ぬのかなと思うこともあったが、母の前で、クヨクヨした姿や弱音をみせないようにしたいと思う気持ちでいたことが、辛い治療を乗り越える糧になった。  
 また、乳がん検診を定期的に受けずに病気が進行していたことで、反省と自己嫌悪の気持ちが強かった私に、先生や看護師さんはそのことには一言も触れず、『治療を頑張りましょうね』と、上から目線でなく同じ目線で言われ、精神的に安定安心した気持ちで治療を受けることができた。  
 私にとって病院は、がん患者として甘えて良い場でもあった。皆さんは将来看護の現場で、患者の持つ背景も理解して欲しい。」  

生徒から息抜きの方法を質問され、患者同士で話すこと、患者会やがんサロンは有難い存在と答えました。 
看護師として病院に就職する生徒・地域の保健師に就職する生徒、22歳の若き乙女達が真剣に話を聞いてくれ、嬉しかったです。私の元気細胞が活性化した良い日になりました。   

(報告:あけぼの埼玉 戸井 京子)akebonosaitama.net@gmail.com

【参加者からの感想】
・実際にがんを治療された経験から看護師や医療者の言葉がけや患者同士のつながり、また家族や生活を含めた背景に目を向けた支援が大切だと気づくことができました。貴重なお話をありがとうございました。
・本日は貴重なお話ありがとうございました。 経験者にしか分からない体験や感情など丁寧にお話いただき、とても勉強になりました。患者さん同士でのつながりの大切さや、意見共有の機会を持つことの大切さを知れました。安心感を与えられるような看護師を目指したいです。ありがとうございました。

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