11月1日にはなんと札幌まで行ってきました。福岡のあとなので、あたたかい南国から初冬の北国へ一足飛び。ところが、北海道は異常気象。19度20度というこの時期異様な暑さで東京より気温が高い。いっしょにいた会員が思わず「東京に勝った」と叫んだのにはビックリ。確かに数字が上だったので勝ったことにはなるのです。

 4週続けての移動は旅芸人になった気分でした。札幌市琴似というところにある<札幌ことに乳腺クリニック>の開院10周年記念パーティに招かれたのでした。院長の浅石先生とは20年以上のお付き合いをいただいています。

 最近はどこへ招かれてもスピーチとか祝辞とか頼まれます。年齢的にふさわしいからでしょう。ある程度、年を取っている人の役回りですから。そんな時、私は通り一遍のお上手は言えなくて、何でも自分で思ったことをペラペラと喋る癖があり、それをあとで‘うじうじ’と悔いる性分でもあり、結局人様の二倍は疲れるのです。 

 今回も「浅石先生と私は性格が似ていて、共通点が2,3あり、それは喧嘩ッパヤイ、正義感が強すぎる、好き嫌いが激しい、です」なんて、お祝いの席で言ってしまったのです。おめでたい席では何でも「よいしょ」しておけばいいのに、つい口から滑り出てしまう。このいやな性癖。帰京後、すぐに電話を入れて謝ったりする。これが更にいやな私の性癖。謝らなければならないことをしなければいいのに。

 乳がんの専門クリニックは今全国的に増えています。患者にとっては、小さい規模で、専門医がいて、大病院ほど待たされなさそうで、話もちゃんと聞いてくれそうで、行きやすい。

 あけぼの会でも専門医のいる病院の問い合わせがあると、極力「乳腺クリニック」の看板を上げている、いわゆる乳腺専門医院を紹介しています。が、これに対して、すべての分野の専門医がいて、設備が完全に整っている大病院のほうがいい、とおっしゃる先生がたもいます。

 いわゆる集学的治療をする必要があるからなのです。違った分野の専門医の所見を集めて、総合的診断を下すべきというのでしょう。でも患者は一人の医師でいい。自分の愁訴をしっかり親身になって聞いてほしいと願うもの。単純なのです。もちろん一人の親身な主治医がいて、集学的診断に基づく治療を受けられれば理想なのですが、なかなかそうはいかない。それで、乳腺専門クリニックは全国的に繁栄しているみたいですよ。