こちらの3連休(土、日、月曜・メイデイ)中にハイウエイでワゴン車が新車運搬トラックに追突、ワゴン車の運転手と乗客合わせて6人死亡。ポルトガルに旅行中の医師夫婦の長女マデレーンちゃん(3)が両親が外食中、寝室から消え、誘拐事件として報道されているが、木曜夜から今日で丸1週間、見つかっていない。39歳のマミーが「どうか、娘に痛い思いをさせないで、娘を怖がらせないで、そして無事に返して」と涙の訴えをした。事件発生直後の地元警察の対応のまずさにイギリス国民はいらだっている。

 62歳の男性、1年前にすい臓がんで、この先持って12ヶ月と宣告されたので、葬儀用の黒背広一着残して持ち物処分、有り金全部を好きに使って死ぬ覚悟をしていたのに、なんとがんはなかったという再診断。ぴんぴん元気なのはいいが、残金ゼロで、持ち家を売りに出す破目に。今、病院を誤診で訴えているが、勝ち目はあるか。もし勝てば、病院がこの人が1年間に使った金額をそっくり弁償するのだろうか、あり得ない。教訓は、医者の診断など、ゆめゆめ当てにするな、がん患者とて、全面やけくそになってはいけない。

 日本のジェットコースター惨劇は気の毒としかいいようがない。私は大の怖がり、あんな恐怖マシンにはとても乗れない。そばに行くのもいや。人間はなぜあそこまでスリルを追及するのだろうか、バンジージャンプだって、空中綱渡りだって、カーレースだって、みな怖い。問題のコースターに先に乗って異常を感じた人が事件後に、おかしいと思った、と発言した話を聞いて、息子は怒っている。「日本人は自分さえよければいいのだ、異常を感じたらすぐ伝えるべきだった」「でもね、自分の感じた異常がまさかあんな事故につながるとまでは予想できなかったのよ」と日本人擁護論で対決するが、これに勝ち目ある?

 昨日9日、ミヨコさんの家でランチをご馳走になってきた、とこまではいいのだが、帰りの電車がなんと45分遅れでウォータールー・イースト駅に到着した。途中で4回、立ち止まっては動き、動き出しては止まり、イライラ性の私はひたすら瞑目。英国人はこういう遅延に対しては実に寛容、上品に待つ。大体、いまどき近郊切符を買うのに列に並んで窓口で、セブンオークスまで日帰り(デイリターン)切符一枚、なんて口で言うシステム。自分の乗る電車が何番線から発車か、掲示板を見て始めて知るシステム。一覧表はないので、前の電車が出ないと次のはわからない。人々が同じ掲示板を見上げて、一種異様風景。

 ニックに「時代遅れよ、この国は」と、ぶつけて反応を見る。「わかっている。でも我々は変えたいとは思っていない」立派、機械化する予算が後回しになっているんでしょ。タバコ一箱、5.50ポンド、約1300円、そのうち税金が80%だそう。ウイスキーとかタバコなどの嗜好品税は高いのは知っていたが、ここまでとは。この国の税の最優先は、やはり福祉医療関係なのだろうか。病院がただなのだから。10年も続いたトム・ブレア首相が7週間後に身を退く公式発表があった。功罪について私は語れないが、日本の政治家もあのくらいはっきり、すらすらと、自分の言葉で、自信のある実のある答弁をしてほしいもの。

 衰えは容貌だけ、おいしいランチ食い意地で食べ過ぎて、朝から腹痛。正露丸3粒のむ。

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