あけぼの会30周年、と言えば、ワットさんのこと、何を大々的にやるか、と期待している人、多分いっぱいいるでしょう。
政治家の一人や二人、呼んで来たって誰も驚かない (いいのかな、こんな偉そうな言いかた)。
日本医師会長、日本対がん協会長なんかも聞こえがいい。記念大会にも箔が付く。
でも私には一人ひそかに温めてきた構想がある。今教えるのはもったいないのだけど、私自身の中でも確認したいので、思い切って公開してしまおう、それはね、外部の有名人はいっさいなし、完全に内輪でいたしますのよ。

 あけぼの会が過去30年の間お世話になった会員とそのご主人をカップルでご招待してお礼を述べる。これだけ書いて、早や感極まっている私。
主には各県の支部長をやってくれた人たちになるけど、これから全員探し出してリストを作る。
あけぼの会は(私は、と言うべき)記録をきちんと取ってないので、こういうとき一苦労。
でも現在の各県の支部長に聞いて、過去の記録を当たってもらえば、元支部長の大半が出揃う、と踏んでいる 。その人たちがまだ生きているかが、まず問題、なんと言っても30年前の人もいるのだから。

 会がここまで来たのは日本のあちこちで支部活動をしてくれた支部長さんたちのおかげがある。
それに気付いて本当によかった (済んでのところ、私一人の力だと信じそうだった)。
今とはまるで状況が違った中で、ご主人ご家族の理解と応援がなければ支部はできなかった。
私生活を犠牲にし、持ち出しも多かったこともわかっている。
今でもそうだが、地方で講演会をするときは必ず支部長の夫が大役を果たしている。
車を運転して荷物を運ぶ、会場設置、会長を飛行場や駅にお迎えに行ったり、自宅に泊めて接待もしてくれたり。
 
 今もそうだが、正式事務所があるのは東京の本部だけで、全国の支部は支部長の自宅が即支部事務所みたいになっているので、電話応対もある。
自分の家の電話を取っているのに 「あけぼの会ですか」 なんて聞くのだから面白くないと思うのに、これも我慢。
「さようですが、ただいま支部長は出かけています」 なんて、秘書役もこなす。
思うに、支部長を引き受けこなす人はよくできた人なので、夫もそれ相当のインテリで、活動に理解を示し、協力もしてくれるのではないか。
まあ一口に言えば、寛容で辛抱強い日本男子なのです。

 福岡の深野支部長や兵庫の元支部長、東野さんのご主人はお顔は知らないが何度も電話で声を聞いている。
北海道の元支部長の常田さんのご主人は何度も泊めてもらったので、親戚みたいに親しみを感じていて、奥さんが入院しているときも自宅へ電話して、ご主人に様子を聞いたりした。
まさに縁の下の力持ち。
この人たちに光を当てて正式に心からお礼を述べることは、私に取っては長年の借りを返すことになるが、支部長本人は今まで夫にすまなく思っていた気持ちの負担が少し減り、また胸を張りなおせるのではないか。

 旅費もホテル代両人一泊のみですが会で負担します。
夫がいない人は代わりに子供さんでもOK、だから必ず来て。
お祝儀包んではダメ、意味がなくなる。
会の有り金全部使い切って、あけぼの会31年はなし、また一から出直す。
700人入りの会場は内輪だけでいっぱいになるかしら。
各地で貸し切りバスを仕立てる話も聞こえているので大丈夫でしょう。