庭の寄せ植えも春を待ってます♪ <BR>撮影:菊井津多子庭の寄せ植えも春を待ってます♪
撮影:菊井津多子
私は4年目に局所再発しました。37歳で乳がん罹患、ステージ3A、という現実から4年かけてやぁっと這い上がってきたのに、一瞬でまた奈落の底に突き落とされました。“あぁ、もうダメ!死んでしまう!”と。それは重くて厳しい宣告でしたが、意外にもその衝撃を冷静に受け止める私がいました。

そんな崖っぷちに立たされた私を救ってくれたのは、改めて言うまでもなく【あけぼの会】に入会したこと。そしてもう1つが陶芸です。陶芸家の知人が近くに教室を開かれたので、再発と同時に陶芸を習い始めました。もう22年も前になります。

初めて触った土は、柔らかくて冷たかったけど、こねるうちに温かくなって、自分の手になじんで自由自在。まるで子供の頃よくした粘土遊びのよう。でも形にするのはとても難しい。作りたいと思っている形になかなか出来ない。先生に助けてもらい何とか形にこぎつけ、削り出して成形していきます。
 私はろくろを使わない紐づくりで形を作っていくのが好きで、これまでにいろんなものを作りました。出来上がった作品はこの世で1つの宝物です。

陶芸教室の2時間は頭の中は作品づくりのことでいっぱい。「がん」のことなんかすっかり忘れています。「がん」を忘れる時間。解放される時間が週に1度持てたことが、科学的根拠はありませんが、がんには良かった!! 
 ところが、急遽その陶芸教室がこの1月で閉室になることがわかりました。私の心の支え、そして楽しみだったのにとても残念です。

でも大丈夫!私は次の楽しみを見つけていました。語学の勉強です。今はその楽しみにはまっています。
そしてサイクリングです。残された時間や残された体力はもうそんなにありません。やりたいことを先延ばしにしないで、「今」やるのです。これが今の私の信条です。

22年間の陶芸教室にありがとう!! お蔭さまでがん再発から復活できました。

がん患者に一番興味があるのは「免疫力」を高めることですね。先日、滋賀県で開かれた講演会で、免疫力を上げるには ①適度な運動 ②よく笑う ③ポジティブな思考 ④体を温める ④食事、そして明るく楽しく暮らすことが大事!と言われていました。 皆さんも何か没頭できる楽しいことを見つけて、乳がんのことを少し忘れて、どんな状況下であれ「今」を楽しく活きませんか。

大きな声で”福は内!鬼は外!“で、今年の福と免疫力を手に入れましょう。
さぁ春に向かって行動開始です!!
                 菊井津多子 kikui@crux.ocn.ne.jp

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