30万本のアヤメ・ハナショウブが咲き誇ってます<br>瓢湖あやめ園(阿賀野市)<br>撮影:内藤 2021/6/330万本のアヤメ・ハナショウブが咲き誇ってます
瓢湖あやめ園(阿賀野市)
撮影:内藤 2021/6/3
【あけぼの会】HPで「再発体験者」として紹介されているので、今までに数名の再発治療中の方からお電話がありました。同じ治療をしている人と話がしたかった、抗がん剤の副作用は、効き目は、など情報交換がしたかった、という声です。再発治療は再発部位にもよりますし、治療方法もそれぞれですが、やはり再発患者同士だと、わかり合えると感じているのだと思います。

ある方は、主治医が診察の度に「もう治らないのだから」と言うのがとても嫌だと言っていました。遠隔転移したら治らないというのは定説ですが、それでも希望のある言葉が聞きたいし、何度も言われると、それなら余命はどのくらいかと気になってきます。私は自分が遠隔転移していることがわかって、全身の検査の結果待ちの1週間に図書館に行って、本を読み漁りました。が、どの本にも「遠隔転移したら、もう治りません」と書いてあり、がっかりしました。

そんな時、【あけぼの会】から送られてきた「再発体験記」で、「5年も治療しています」とか、「10年間にあらゆる治療をしました」という体験を読んで、すぐに死んでしまう訳ではないんだ、と希望が湧いてきました。実体験を聞くことは正しい知識を持つことと同等に役に立ちます。

ですから、電話の方には「私は再発してから、もう13年間も治療をしていて、治療を受けながら普通に生活しています」とお伝えしています。すると、「そういう人がいるというだけで希望が持てます。私も頑張ります」と言ってくださいます。

以前、ある講演会に参加されたご夫婦ですが、奥様がかなり厳しい状態でした。「私は再発しているから明日は来ない」と言うと、ご主人が「今日一生懸命生きていない人には明日は来ないんだから、今日一生懸命生きていればいいんだよ」と言われたそうです。今も心に残る言葉です。私も今を無駄にしないように、大切に生きようと思っています。  kei-sucree@dream.ocn.ne.jp