美しいポーチュラカの色にみなで癒されましょう! <br>(撮影:前田こずえ・東京)美しいポーチュラカの色にみなで癒されましょう!
(撮影:前田こずえ・東京)
英国の歌手、サラ・ハーディング(39)は今年9/5に乳がんで亡くなった。昨年8月に自身のインスタグラムで、乳がんと診断されたこと、他の部位にも転移し治療中であることを公表していた。3月に発売された自伝『Hear Me Out』の中で、2019年12月に腕の下にしこりがあることに気が付いたが、コロナ禍の中で受診を先送りした結果、診断が遅れてしまったと打ち明けている。しこりに気付いてから、診断まで8か月以上経っていたことになる。

しこりに気付いた当時の状況について、「何もかもが止まってしまったようだった。何とかしなければいけないとわかってはいたが、状況的に難しかった」と振り返っている。そして、昨年12月には、「今年のクリスマスが最後になるだろう」と医師から告げられたことも明かした。その上で「私は正確な予後を知りたいとは思わない。快適に、できるだけ痛みをなくすことが今の私には大事。人生を毎秒生きて楽しもうとしている。それがどれだけ短かろうとも」

「自分にあと何か月残っているか、自分にも誰にもわからない。みなを驚かせることになるかもしれない」「今、私は常に喜びを探そうとしている。できる限り母親や友人たちと素敵な時間を過ごすようにしている。今、友だち全員に会いたいと本気で思っている。最後に『ありがとう、そして、さよなら』を言うためのパーティを盛大に開きたいと願っている」
――この言葉を残して彼女は旅立った、最後の望みのパーティは開かれなかったようだ。

異変を感じたら、ただちに医療機関に相談を
まだ39歳という若さで旅立ってしまったサラ。治療に当たった医師は取材に答え、「彼女は約15か月間にわたり、信じられないくらい厳しい闘いを続けてきた。私たち医療スタッフもこの上ない悲しみに包まれている」とコメント。更に「30代で乳がんと診断される女性は余り多くはないが、罹患すると進行しやすい傾向がある。サラの場合がそうだった」と明かして、女性たちに注意を払うよう呼び掛けている。

―――サラさんは一つの例であって、世界中に彼女と同じようにコロナ禍で病院に行きにくく、結果的に手遅れにしてしまった人たちがいたと推測できる。とても気の毒。運の悪い状況下で不可抗力的に手遅れになって、命まで奪われることになった。でも、誰のせいにもできない。これが腹立たしい。 takakowatt@gmail.com