漆黒の闇夜の様な副作用 明ける夜はある、あると思えば
(美帆)
・現在、肝臓に転移して抗がん剤治療中です。「この治療が私のがんに効きますように」と願いながら、副作用と闘かっています。
怖くて、誰にも相談できなかった
・2015 年秋、38 歳の時でした。朝起きた時、右脇に小さなしこり。何だろうと不安がよぎったのですが、怖くて、誰にも相談できずにいました。そんな時、阿南市の子宮がん検診があったので、行って、脇のしこりの相談もしたところ、乳腺外科を受診することになりました。
結果、右乳がんでした。その日は大雨。たった1 人の心細い告知日でした。夫と相談し、大学病院で治療を受けることになりました。
多発リンパ節転移、遠隔転移無し、ステージ3C
・詳しく検査をすると、多発リンパ節転移、遠隔転移無し、ホルモンの効くタイプ、顔つきの良いステージ3C でした。
・術前化学療法→手術(右全摘、リンパ郭清)→ホルモン療法、放射線治療と受けました。「終わったぁ」8 か月にわたる治療から、これで解放された!と思ってうれしかったはずだったのに、平たくなった胸を見ると、涙が出てきます。受診の度に涙ぐむ様子を見て、当時の主治医が「再建手術」と「緩和ケア」を提案してくれました。
再建手術の直後に局所再発がわかる
・放射線治療を受けたので、皮膚の状態が良くなるのを待って、2018 年に広背筋で2 次1 期自家再建、 2020 年に鼠径部移植で乳輪・乳頭再建をしました。
・無事再建手術が終わり、やっと落ち着いたと思っていた直後、局所再発が分かりました。「再建も終わったのに、何で?」と、初発時より大きなショックが襲ってきました。幸い、手術可能な所だったので、切除。ハーセプチンで1 年かけ治療。
今度は肝転移
・治療後、今年こそは大丈夫だろう!と思って受けた検査でリンパ節と肝臓への転移が判明。がん細胞のしぶとさに恐怖を覚えました。
・その後、リンパ浮腫も発症。肝臓では何度も肝転移増大があり、いろんな薬を使いました。レトロゾール・フェソロデックス・カドサイラ・エンハーツ・アブラキサンなどなど。どれもうまく効かず、薬を替えるたび、脱毛、吐き気、白血球減少、疲労感、便秘、食欲不振、味覚障害など副作用は筆舌に尽くし難いほど、次々と襲って来て、心が折れそうになりました。
肝生検を受ける
・その後、主治医と話し合い、肝生検を受ける事になりました。場所が心臓と肺に近く、危険だったのですが、様子を見ながら受けると、結果はタイプが変わっていることが分かりました。使える薬も変わり、現在も治療中です。
心のバランスのため、高校時代に始めた短歌をまた詠み始める
・今は心のバランスを保つため、緩和ケアを受けながら高校生の時に始めた短歌で気持ちを詠んだり、友人がしている乳がんヨガ教室に通ったりしています。でも、今、こうして生かされているのは、治療して下さっている病院の皆さんや支えてくれる家族、友人達、そして、いつも寄り添ってくれる【あけぼの徳島】の皆さんのおかげです。
・乳がんでいただいたご縁を大切に、時には、つまずきながらでも、しっかりと私らしく、何気ない毎日を積み重ねられたら、と思っています。
闘って逝ったあなたの優しさが詰まったLINE 消さずにいよう
がん細胞あなたが私を利用するならば私も利用するから
これ好きと言うと何個も買う夫昼に頬張る和風シーチキン
映えるより自己満足のお重には今年もできた感謝を詰めて
細胞は検査のために渡米中我の代わりに景色眺めよ