AKEBONO NEWS No9に掲載された記事です

 私は現在74 才、乳がんの手術は47 才の時でした。手術から暫くして、【あけぼの会】に入会しました。現在も治療中で、まだ全然、安全圏に居る状況ではなく、時々入院しています。
 その為、体力も限られていますが、せっかくの機会ですので、短く、近況をお伝えしたいと思います。
 現在は、エンハーツとランマーク、その前はキイトルーダの治療を受けていました。私がキイトルーダとエンハーツを使うことになった経緯を説明できない事を主治医の先生に話しましたら、先生が文章を作って下さいましたので、正しくお伝えする為にそのまま添付させていただきます。(下記)

キイトルーダについて
■ 遺伝子パネル検査(Foundation One:ファンデーション・ワン)
 がんは、体の設計図である遺伝子に様々な変異が生じ、無秩序な細胞が増えてしまう特徴があります。医療技術革新に伴い、近年では一部のがんにおいて、がんの原因となる遺伝子変異に対する特効薬が開発されています。
 組織検体/血液検体から、がんの遺伝子変異(遺伝子型や発現量)を調べ、薬の有効性を予測する「コンパニオン診断」が行われております。
 また、次世代シークエンサー(Next Generation Sequencer:NGS)で包括的な解析を行い、1 回の検査で複数のがん関連遺伝子を調べ、遺伝子変異に応じた薬剤選択をすることも可能になりました。
 私も2021 年10 月に次世代シークエンサーFoundation One 検査を行い、免疫チェックポイント阻害薬を使用できることがわかり、キイトルーダを使用しました。

エンハーツについて
 時代とともに医療技術革新が進み、抗体薬物複合体(ADC:antibody-drugconjugates)が開発されました。癌細胞に結合する特定の抗体に抗癌剤をくっつけた薬剤です。
 抗体に導かれて薬が直接がん細胞に運ばれて、一番効果の見込まれるタイミングで薬が放出されるという画期的な薬です。私も現在エンハーツ(トラスツズマブデルクステカン)を使用しています。(先生の文章終わり)

私が受けた手術
1996 年8 月 右乳房全摘+腋窩郭清、その後、背中の筋肉と皮膚を右胸に移植する再建手術も同日中に受ける。
pT4NIMO(腫瘍レベル4、リンパ節転移レベルⅠ、遠隔転移ナシ)pStage Ⅲ B(ステージ3B)、リンパ節11 個中6 個に転移、ホルモン受容体HER2 陽性
現在は骨転移あり、ステージⅣ
 職場の休職制度で3 年間、休ませていただいた後、職場復帰ができました。59 才で退職するまでに3 回右腋窩再発に対する摘出手術を受けました。(2004/4 月と5 月、2006/2 月)
 退職後に本格的な治療が始まりました。多くの薬を使い70 才の頃にはドセタキセルの治療でした。この薬で乳がんの標準治療を終えたとのことでした。
 ホルモン治療抗HER2 療法も行ってきました。抗HER2 療法による心不全を発症し、入院したこともありました。

感謝の気持ちを
 お医者様並びに医療関係者のみな様、そして家事を手伝ってくださるヘルパーさんに感謝でいっぱいの毎日です。また、病院に送迎してくれる弟のおかげで、新潟大学医歯学総合病院で治療を受けることが出来ています。とても感謝しています。

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