35歳で乳がん、そして離婚、再発 ー前編ー ←クリック
<あけぼの会と共に今を生きる>
離婚の後、思春期の息子が荒れて、取っ組み合いの喧嘩をしたこともありました。「再発」は娘には伝えましたが、高校受験を控えていた息子には黙っていました。しかし、後で知ったのですが、息子も分かっていたみたいでした。抗がん剤の副作用で吐きそうになりながらも毎日子供たちの弁当を作り、サッカー部で頑張る息子の練習着の洗濯をしました。今では笑って話せますが、臭いに敏感になっていた私にとっては大変な日々でした。シングルマザーになったので、仕事も辞めるわけにはいきません。
仕事は、物流でアパレル関係の婦人服の値札付けをしています。毎日6時間の立ち仕事ですが休職したことはありません。上司にきちんと抗がん剤治療中のことを話していて、しんどく感じる時は座ってできる伝票整理などの仕事に換えてもらっています。ありがたいことに、職場でもいい人間関係が築けています。仕事と家事の両立は楽ではありませんが、働けるということは幸せ、と日々実感しています。でも、残業した時には、さすがに疲れて、帰りはゆっくりしか歩けません。それでも家に帰ると「お母さん、ご飯何~?」と子供に聞かれます。「私は病人ですけど~」って言い返しますが、「見えませ~ん」って言われます。病人をしている暇がない毎日を努めて明るく過ごしています。
現在息子は大学生、娘も高校生になり、自分のために少し時間を使えるようになってきたので、これまでなかなか参加できていなかった【あけぼの兵庫】の行事にも参加できるようになり、またスタッフの一員としてもお手伝いをさせてもらっています。自分の辛い胸の内を仲間に聞いてもらって明日への活力にしたことを忘れないで、今度は少しでも皆さんのお役に立てれば、と思っています。他の会員さんと色々な話ができ、それは活字で得る情報よりも理解でき、勉強になります。これからも、一つでも多くの行事に参加できるよう、頑張って治療を続けて行きます。【あけぼの会】と共に今を生きています。