――淡いピンクの百合も山に咲いて<br>  けなげ、清涼、清純、そしてやさしい<br>撮影:前田こずえ(東京)2021/8   ――淡いピンクの百合も山に咲いて
けなげ、清涼、清純、そしてやさしい
撮影:前田こずえ(東京)2021/8

2018年、この年は前年の終盤にジェムザール+ハーセプチン2剤併用が奏功しなくなったことから、ゼローダ+ハーセプチンへ変更し、一年強、頑張った年であった。

一年余りの治療経過(2018年)
1/10:ハーセプチン189回目(3倍量再開1回目)ゼローダ1クール開始
1/24:ゼローダ内服中止~副作用の手足症候群が酷く、ゼローダ2クールは完全休薬。 3クール目より減量して再開。この後、粘膜が弱っている中、旅先で不注意から辛い食事を摂り、下唇がベッタリと膿んで出血。水分しか摂れないとんでもない口内炎になった。
6クール目:足裏の発赤、痛み、痺れが酷くなる。足の親指爪囲炎で皮膚科クリニックへ通続けていたが、主治医が見かねて今クール中止。
7クール目:終了時、副作用の手足の発赤、爪の弱化等が更に酷くなる。
8クール目:5日飲んで2日休みを2週繰り返して、その後飲めそうなら4日飲んで3日休む(合計すれば14日間飲める計算)というパイオニア的な飲み方を主治医が提案。

本来、3週間で1クールのゼローダは「14日飲んで7日休む」というのが基本サイクルだが、私は副作用の酷さから14日間飲み切ることが出来なかった。
8クール目からは好中球値低下も相まって、主治医提案の「パイオニア的飲み方」を、それまで誰もやったことのないトライアルな飲み方を始めた。が、それも9クール目に中止、10クール目からは5日飲んで2日休みを2週繰り返すだけになり、3週目に4日飲んで3日休むは中止、つまり3週間のうち内服は10日のみとなったが、何とか10か月ほど繋いだ。

副作用の手足症候群が悪化するとともに、薬の効きが悪くなってきた。マーカー上昇、肺の病変増悪。そもそも規定の錠数を減らしており、さらに内服日数も14日を10日に減らして休薬日を多く挟んでいるので、規定量の半分も飲めていない計算になる。そのため、14クール目で打ち切りとなった。

身体を休ませて、次の治療まで英気を養うということで、それほど効果は得られないことは想定内だけれど、無治療を避ける繋ぎという意味もあり、ゼローダの代わりにホルモン剤アリミデックスを飲んでみた。だが、結果はマーカーが上昇し、3か月で治療打ち切りとなった。結局、この年は飲み薬がメインで、点滴は3週に1度のハーセプチンのみだったため、通院日はCT検査等を含め20数回であった。

プライベートでは大阪北部地震に遭遇ー海外旅行ー国内旅行も
留年中だった息子が6月、希望していた鉄道会社に内定を得、その内祝と称して、夫と関西を訪問した。その時、奇しくも震源地直下の大阪北部地震に遭遇。その日、帰京予定だったが、身動き出来ず宿も取れず、息子の寮のゲストルームに転がり込ませて頂いた。とんだアクシデントだった。
 夏休みには家族揃っての海外旅行、これが最後かも?と、8日間のポルトガル旅行を楽しむ。隣国スペインの巡礼地、サンティアゴ・デ・コンポステーラも訪れた(三大巡礼地、残すはエルサレムのみ)。それ以外にも、休薬のタイミングを狙って、夫と国内旅行1泊か2泊に度々出かけている。

2018年1月から、月に1度のペースで開始した「乳がん患者さんのための瞑想ヨーガクラス」はおかげさまで好評を得て、常連の方たちが増えた。秋以降、患者会やメディアの取材等も受けたことで更に参加者が増え、軌道に乗ってきた。 (以下次回へ)

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