日時:4月22日(日)11:00~15:00
会場:札幌市社会福祉総合センター 第2会議室
参加者:会員・19名 

 桜の開花が目前に迫る冷たい風の吹く朝、旭川から仲間3人と共に参加しました。
午前中は、昨年度の活動・会計・監査の報告、今年度の活動予定のお話。その後、KKR札幌医療センター放射線科部長 永倉久泰先生と一緒に昼食をいただきながら和やかなひとときを過ごし、午後から先生によるミニ講演会が行われました。

今回は、放射線治療の歴史の話から始まりました。
乳がん患者に初めて照射されたのが1896年であったと知り、今から120年も前に治療に使われていたということに驚きました。そして、長い年月を経た今では、手術後の再発予防の他、骨転移の痛みの緩和、脳転移、再発・転移した箇所の治療、ケロイドの予防にまで有効であることを聞いて、改めて医学の進歩と放射線治療の可能性を感じました。
その一方で、抗がん剤が効かずしつこく増え続けるがん幹細胞の特性をイラストと写真を使って分かりやすく解説していただき、やはりがんは侮ってはいけないと再認識しました。

また、WHO(世界保健機関)が出したがん疼痛治療の3つの目標を、今回初めて教えていただきました。
「①痛みなく眠れる、②安静にしていれば痛くない、③活動しても痛くない。」
これに対して永倉先生は、もう一つ患者の希望として「④鎮痛薬なしでも痛くない」という目標を入れて欲しい!と話され、医師の立場でありながら、常に患者のことを思いやり患者の立場になって医療に臨まれていることを強く感じました。

いくつかの実例を挙げてのお話は、あきらめないで治療した結果、効果が出て良好な状態が続いているという、私たち患者にとって、そして何より現在治療中の方々にとって希望が持てる内容でした。
その後、皆さんからの質問にも丁寧にお答えいただき、最後に恒例の記念撮影をして終了しました。
先生にはいつも貴重な情報を分かりやすく、そしてユーモアに溢れた温かい言葉で講演していただき本当に感謝しています。
専門医から直接生の声を聞けることが、患者にとってどんなに有り難く励みになるかを毎回実感しています。
会員の皆さんの元気な顔も久しぶりに見られて、穏やかな気持ちで一日を過ごすことができました。                    (報告:山下美幸・会員)
中央、永倉先生 先生は患者の立場になって医療に臨まれていることを強く感じました。中央、永倉先生 先生は患者の立場になって医療に臨まれていることを強く感じました。