第29回日本緩和医療学会学術大会、第37回日本サイコオンコロジー学会総会、の合同学術大会に参加しました
報告:川野紀子(あけぼの会副会長)

テーマ:「時空を超えて、希望につながる緩和医療、サイコオンコロジー」
日時:6月14日(金)15日(土)
会場:神戸コンベンションセンター
   (神戸ポートピアホテル・神戸国際展示場・神戸国際会議場)
     

 ここ数年、地元開催にもかかわらず、乳癌学会と日程が丸かぶりしていて参加出来なかった緩和医療学会に久しぶりに参加して来ました。お互いの学会が日程を考慮して下さったとの事で感謝しています。
 また5年ぶりにサイコオンコロジー学会と合同開催だったので、両方の学会に出席して、沢山の有意義な講演を聴くチャンスに恵まれました。しっかり聴講して、しっかり勉強して来ました。

◆PAL(患者アドボケイト・ラウンジ)プログラム
 患者のための特別プログラムで2日間、患者同士で学び意見交換をしました。非常に充実していました。
① コミュニケーションガイドラインを考える
② 診断時からの緩和ケアを考える
③ みんなで話そう診断時からの緩和ケア
④ ポスター発表
 コミュニケーションガイドラインには、「もっと患者の意見を取り入れて欲しい」と要望して、前向きに検討して下さることになりました。
 がん対策基本計画の中で掲げられている「診断時からの緩和ケア」と言っても、まだまだ、緩和ケアとは、最後に行き着く場所という認識が強くて、患者・家族、医療者、国の政策に微妙にずれがあることがそれぞれの立場からの発言で分かりました。

◆知らなかった精神腫瘍科(サイコ・オンコロジー)の存在
 がん患者とその家族の心のケアを特化して行う診療科として精神腫瘍科があることを参加されていた精神腫瘍科のドクターから、私は初めて知りました。がん治療のすべての時期に心のケアを提供して、患者本人とご家族の心の辛さを和らげるためのサポートをして下さり、臨床心理士さんも加わっておられるそうです。