2008年6月、手術。あの日から11年が経とうとしています。告知された日・・・私は1人で診察室に座っていました。その半年前から左胸のしこりに気づいていたのに、何もしないで放置していたのでした。あろうことか、そのしこりをつまんで、ぎゅうぎゅうと押し潰していました。がん細胞を押し潰していたなんて、今、思えばとても恐いこと。「乳がん?」が頭によぎっても、「絶対、良性」と自分に思い込ませていた私、その私に告げられたのは「乳がんです」の一言でした。(しこりの大きさは2.1cm、半年の間に少し大きくなったような気がしました)
当時40歳、フルタイムで仕事をして、それまで17年間勤めた職場で3ヵ月後には資格試験も控えていました。仕事、どうしよう?上司にどう報告すればいいのか?自分の身体のことより、仕事に対する不安のほうが大きかった。「先生、仕事は辞めたほうがいいでしょうか?」と、消え入るような声で尋ねました。すると「事務職ですよね?それだったら1週間も休めば充分ですよ」とサラっと答えて、続けて「仕事は辞めないでください。和崎さんは少し運が悪くてがんになっただけです。それ以外は、今までと何ら変わりはない。これからも普通に過ごせますよ」と言われました。
そればかりでなく、夫の仕事に合わせて、診療時間外(土曜日の午後6時半)にわざわざ時間をとって手術前の説明をしてくださったこと。私の選択した治療法(全摘手術、5年間のタモキシフェン+LH-RHアゴニストを2年間)に対して「いい選択、ベストですね」というあと押しの言葉。術後の補助療法の説明のときは「再発率を限りなくゼロに近づけていくように、一緒に頑張っていきましょう」という優しく力強い言葉、などで本当に救われました。最初に主治医との信頼関係を築けたおかげで、気持ちが安定し、より強い気持ちで、病気と向き合うことができました。
入院は1週間、退院翌日からすぐに職場復帰。職場のみなさんにも励ましてもらいました。今では、病気になる前よりも遥かに充実した日々を送っています。今、私が在るのは、主治医のおかげと言えます。授けていただいた第二の人生、大切に生き切りたいと思っています。
おねがい:私のように、がんではないかと疑っていても、がんであってほしくないので、すぐに病院へ行かないで、迷っている人がおられると思います。自身の経験上、そういう人にこそ、やさしく後押ししてあげられたらといつも願っています。でも、どこにそんな人がいるかわかりません。勇気を奮い立たせて、電話をしてみませんか? 和崎美幸(☎︎070-2359-1858)
はじめまして!もうみなさん、お気づきと思いますが、私はワット(元)会長の一声で、あけぼの会のホームページを任されて、昨年末より担当させていただいています。会長が山口の講演会に一度だけ来られたのですが、その時、私が発表したパワーポイントを見て、「この人はパソコンに強い」と直感されたそうです。強いかどうか、とにかくご指名を受けて緊張しましたが、前任の下川さんにも教えていただきながら進めています。会長に叱咤激励されながら、ようやくここまで来ています。今後とも、みなさんのご理解・応援をおねがいいたします。