●11/16 (土)兵庫県私学会館4階大ホールで開催されました。参加人数は105名、【あけぼの会】会員と一般参加者と半々でした。 第一部は、ワット隆子・あけぼの会名誉会長の「乳がん患者と共に40年~いのちを見つめて~」と三好康雄先生(兵庫医科大学病院乳腺・内分泌外科教授)の「乳がん 標準治療~最新情報まで」の講演でした。第二部は、顧問医の宮内啓輔先生(みやうちクリニック院長)小西豊先生(神戸アーバン乳腺クリニック院長)と三好先生をパネリストに、ワットさんの名司会で「患者は治して欲しいのです」というテーマで、会場を巻き込んでのパネルディスカッションが展開されました。 あと一人、参加予定だった佐古田洋子先生(加古川中央市民病院乳腺科部長)は、患者さんの急変で病院から呼び戻されて、参加ならず、少し残念でした。
乳がん患者に生きる勇気と希望を与えた!
●ワットさんの40分間の講演は圧巻で、会場の皆さん、集中力を途絶えることなく聞きいっていました。【あけぼの会】誕生から今に至る40年の歴史をその時々の秘話に込めて・・・・・・がんと知っても隠して生活する時代に、堂々と、「乳がん患者集まりましょう」と呼びかけて下さった、その勇断で今の私たちがあることを実感し、そこに流れるあけぼのスピリッツも不変であると再認識しました。<あけぼの会>命名秘話も「未来に向かって歩んでいこうとする気持ちが込められていた」のだと納得できました。
●今回の講演はワット節炸裂ではなく、一人一人に寄り添った実に優しい語り口の講演でした。「がんのあと潔く生きる十か条」を気持ちを込めて一文ずつ、何故そうなのか、と話していかれたときは目頭を押さえたり、涙を流したりする人たちが何人もいたとあとで聞きました。特に治療中の人たちには、語りかけるように話された一言一言にこみ上げるものがあったのだと思います。乳がんになったのは悔しいけどなってしまったものは仕方ない、「再び、誇り高く美しく生きましょう」と力強く締めくくられました。最後にちょこっと先日の韓国の土産話も数枚のスライド付きでお話ししてもらいました。
再発乳がん患者に一縷の光を与えた!
●三好先生は、私たちが一番知りたい乳がんの最新情報を中心に話してくださいました。患者目線で分かり易く話して下さるという評判の先生が一つ一つきちんと説明して下さるのですが、日進月歩の乳がん医療の中での新薬の名前がたくさん出て来て、その新薬が身体に作用するメカニズムを聞いても、理解するのは正直難しかった。患者も勉強しないとついていけない時代だとつくづく思いました。
【あけぼの会】と三好先生の共通点は「曙」だった!
●先生がいつも講演会の時に最後に出されるスライドが、イギリスのウインブルドンのスライドです。今回も出ました。先生が英国留学中、辛い毎日が続いたそうですが、そんな時、ほのぼのと夜が明け始めるウインブルドンの森を眺めて頑張ろうと思ったそうです。まさに、曙(あけぼの)の写真です。 川野紀子 akebonohyogo@gaea.ocn.ne.jp