瓢湖(新潟県阿賀野市)約3000羽の白鳥がいます<br> 2020.1.12 内藤桂子 撮影瓢湖(ひょうこ・新潟県阿賀野市)約3000の白鳥が毎冬飛来します
2020.1.12 内藤桂子 撮影
 あけぼの会の皆様、ホームページをご覧の皆様、遅くなりましたが、新年明けましておめでとうごさいます。今年もどうぞよろしく!新潟は本当に珍しい雪のないお正月でした。

 【あけぼの新潟】は新年8日(水)から始動しました。ワット前会長が書かれていたように、患者会から情報を得たり、相談する人が少なくなっているように感じます。SNS利用の患者の会もあります。
 でも、顔を見て話しをしたいという人もいます。8日の〈あけぼのハウス〉に3名が来場。その内の一人は、1時間半も電車に乗って来られて、まだ治療が始まったばかりで、治療や副作用の不安を医療者ではなく同じ体験をした人と話したくて、ということでした。
 もう一人は乳がんと診断された時にステージⅣで、1か月前からホルモン療法が始まった方でしたが、「ネットの情報を見ても、不安が大きくなるばかりなので、見なくなった。体験した方とお話ができて、今日は来てよかった」と。偶然、同じステージⅣで、元気に日常生活を送っている会員がそこにいたので、応対しました。すると「この治療を続けていいのですね?抗癌剤じゃなくて大丈夫なのかと心配していました」と言ったので、私たちは「標準治療が最善ですよ」と伝えました。何より、同じ状況の先輩患者と話が出来たのがよかったと思います。
 誰かに話を聞いてもらいたい、共感してもらいたいとの思いで来場される方は、口を揃えて「体験していない人に言ってもわかってもらえない」と言います。終了後、私たちが感じたことは、「治療や副作用のこともあるが、精神的なものが相談の大きな比重を占めている」ということでした。また、この日のお二人共が、不安な気持ちや疑問は自分だけではないかと思っていたのに、他の人も似た思いがあったことがわかってホッとした、と言われました。

 【あけぼの新潟】の今の問題点は、ボランティアのスタッフが足りないこと。月に2回だったハウスを1回に縮小し、毎回同じスタッフが対応しているのが現状です。初発の人と再発の人のテーブルを分けて欲しいという要望にも対応できる時とできない時があるのですが、必要とする方がいる限り、続けていきたいと思っています。来られる人に「あなたは一人ではない」ことを知ってもらうこと、実際に元気な人の姿を見てもらうことが〈あけぼのハウス〉の大切な役割だと思います。また、スタッフのみんなも相談者の方から、いろいろな情報を得たり、帰られる時の笑顔を見て、元気をもらっています。   内藤桂子  akebononiigata@gmail.com  
 *「あけぼのハウス・スタッフブック」、これを使ってスタッフ研修を行っています。また、<あけぼのハウスのアンケート>を昨年6月から来場者に書いてもらっていますが、顔のマークで気持を表したり、その場では訊きにくいことも記入できるので役に立っています。これを後々全国でまとめたら、きっと貴重な資料になると思います。