画面の向こうに思いを届けます画面の向こうに思いを届けます
 ――真剣・安田さんと私(左)
日時:2020年7月9日  10:20〜
会場:埼玉医科大学保健医療学部
対象:看護学部2年生86名
テーマ:「病むことの心理」(毎年同じテーマ)

コロナ禍の中、今年はオンライン収録での授業となりましたが、安田則子さんと2人で頑張りました。
授業の進め方:
①  学生さんたちは、グループに分かれて、リモートで乳がんに関する基礎知識の勉強をする
②  体験者(私たち)からの、体験や心理の話を聴く
③  ②を聴いて、グループ別にリモートでの討議、レポートの提出

②では、最初に安田さんが体験談、特に、転移後の治療内容と新薬を使った際の副作用や治療費について、具体的な話をしました。また、看護師さんからの言葉がけで、前向きになった話や、具体的な触れ合いの中でうれしかったことなどの話も付け加えました。その後、私が乳がん患者・家族の思い、医療者に伝えたいこと、医療者に望むこと、患者会の役割についてお話しました。

最後の③では28ページにも及ぶレポートが集まりました。私たちの話をきちっと受け止めて、これからの決意や私たちに対する温かい言葉もあり、うれしくなりました。担当の大賀先生から、「又来年もお願いします」との声をいただき、二人で「来年も一緒に頑張ろうね」と話して明るい気持ちで帰途につきました。   持田豊子 akebonosaitama.net@gmail.com

▲③のレポートから
● 安田さんの講義で、転移していろいろの治療を受けながらも、前向きに生きている懸命な姿に胸を打たれた。と同時に、生きる強さを感じた。
● 高額な治療費の経済的な大変さと共に身体的・精神的苦痛は計り知れないはずなのに、安田さんを見ていて、その前向きな強さに感銘を受けた(治療費が想像よりも高くて驚いた)。
● 看護師の何気ない一言が、患者さんの治療に対しての意欲向上につながることを知り、声掛けの力の大きさを感じた。会話の中で患者さんの生きがい、治療を頑張る目的を見つけるお手伝いができるようになりたいと感じた。またご家族のケアも行えるよう、そして、患者さんに関心をもってお話を聴き、一緒に喜んだり悲しんだりして、最後には前を向けるような関わりをしていきたいと思った。
● 看護師の課題として、日常生活の援助だけでなく、患者さんを「乳がん患者」と見てしまう見方を変え、「その人自身」として尊重し、一人一人を全人的に捉えることが必要だと思った。
● 看護師がどのような姿勢・態度でいることが患者さんの支えになれるかについて実際の声を聴くことが出来た。言われたようなことが当たり前にできるような温かい看護師になりたい。
● 正しい情報・分かりやすい言葉での説明が重要、患者さんの表情や態度をよく観察することが大事。
● がんという病を経験された人の強さを感じ、患者さんから学ぶことが本当に多くあると思った。だからこそ患者さんの声・患者会の声を私たちは大切にしていく使命があると思った。
● 患者会の存在の大きさを学ぶことが出来た。    

ーーー未来の看護師さんたちからの言葉、本当に力強く思いやりにあふれていますね(HP担当・和崎美幸)