――辛い治療も家族の愛に支えられていますーー
ファミリーのよう・・・(撮影:和崎美幸・山口 3/20)

▲縦隔肺門リンパ増大と多発骨転移
 しかもハーセプチン、パージェタとフェゾロデックスの治療に入るも、すぐにマーカーが上昇し、またPET検査。あんなに頑張ったのに、結果は縦隔肺門リンパ増大と多発骨転移がわかり、ハーセプチン、パージェタを続けながら、縦隔肺門リンパ節と胸膜近く弓助の2箇所に、またトモセラピー30回照射することになった。それでもマーカーが落ち付かず、

▲2019年7月
から今度はEC療法がスタートした。もう抗がん剤はやりたくなかったが「ドセに比べたらEC療法は楽だったよ」という同病の先輩からの励ましで決意ができた。ECは初回から効果を発揮してくれて、マーカーもすぐに基準値になった。最初は80%投与で2回目からは60%で減薬投与を続けている。現在10回を超え、主治医からは7回と言われていたが、投与制限ギリギリまでやりたいと自分から医師に頼んだ。病歴が長くなりいつも受け身だった私が今では自分の意思を伝えられるようになった。

▲2019年11月トモセラピーの効果を確認するためMRI検査をしてトモセラピーで治療したがんは消えてなくなっている、と言われた。

▲2020年1月
PET検査では、リンパ節に残存があるものの、かなり消えて効果を出すことが出来た。マーカーも相変わらず下がったままで安定している。

▲外出もして友達とランチもして
 ECはハラヴェン、ドセタキセルに比べたら、減薬投与のお陰か副作用も少なく、外出も積極的にするようになっている。先日は久しぶりにジェルネイルも楽しみ、友人達とランチして美味しいものを食べながらお喋りをした。多少の副作用はあるし、生涯投与制限があるものを投与しているんだという重さは感じている。
 白血球が下がるので、インフルエンザに感染した時は、もう終わりかと思ったが、看護師さんに肺炎じゃなくて良かったね、と言ってもらいホッとした。手洗い、うがいは欠かせません。

▲数パーセントでも教えてほしかった
 ただ心残りなのは、アンスラサイクリン系の抗がん剤が私の場合、ここまで効果があるのなら、初発の術後治療でこの抗がん剤を上乗せしていたらという悔いが残る。たとえ数パーセントであっても、再発率が下がるなら、教えてほしかったと考えてしまう。再発してしまってから色々と後悔しても仕方ないし、上乗せしても再発していたかも知れないのだが、数千人に一人でも可能性があることは教えてほしかったと思ってしまう。

▲セカンドオピニオンを受けることに決めている
 ずっと考えていた疑問を腫瘍内科医の先生に聞いてもらい、少し気持ちが楽になった。治療が落ち着いているうちにセカンドピニオンを受けたいと決めて主治医にそれを伝えたら、快く受け入れてくれました。再発してここまで病状を安定させてくれた主治医には感謝もしています。

▲【あけぼの会】で生の声を聞けた
 そして、再発が分かった時に【あけぼの会】の相談室に伺い、話を聞いてもらったことは助けになりました。インターネットで集める情報とは別に生の声を聞ける機会があったことに感謝です。ワットさんに「仕事は続けなさい」と背中を押してもらい、ウィッグをかぶってでも人前に出る仕事を続けています。ドセの時は辞めなくちゃいけないかギリギリだったけど、仕事があったから生き生きとしていられたと思っている。子供達のために始めた読み聞かせのボランティアもやめることなく続けている。毎日忙しく動いています。

▲前を向いて生きていく
 今の薬は使える制限があるので、次の治療を考えなくてはいけない。それに、がんはとにかくしつこいから、いつ薬が変更になるかもわからない。そうなるとまた副作用がどうなるか不安はあります。また、がんの治療には突発的なことも起こりやすい。ただ先のことは誰にも分かりません。心が泣いてる日もあるけど、命の期限を感じながら生きるのも悪くないと思っています。病気になんてなりたくなかったけど、前を向いて心穏やかに生きていきたいと思うのです。(2020/3/13)

▲その後の報告です
 「My Story」は、抗がん剤によって生かされる命があると知って欲しいとの思いで書きました。それが、あのあと水曜日(3/18)にEC12回目(あと2回でMAX)の予定だったのですが、数日前からピリピリと皮膚に違和感があり、トモセラピーの後遺症かと考えていたら、発疹が出て、すぐに皮膚科に行ったら、案じた通り帯状疱疹でした^^;それでも翌日が治療日だったので、朝6時30分の電車で向かったのに、治療は出来ないと言われました!!致し方ないです。それから、しばらく寝込んでいましたが、ようやく復活してきました。
 私のECの最大の副作用は白血球が下がり感染症などにかかることですねー。インフルエンザになってから手洗いとうがいはバッチリだったのですが、まさか帯状疱疹になるとは‥休息もやはり大切と思い、今はおとなしく次の治療日を待っています。(2020/3/21)

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