報告:西貝圭子(ABCEF 東京)

2014年から〈あけぼの-NERiMA-〉(東京都練馬区在住の会員有志)は乳がん検診普及のため、PTA のお母さん向けに「乳がん出張講座」(練馬区と協働)を行っています。子育てや仕事で忙しくて自分のことが後回しになりがちなこの年代のお母さん達のための講座を練馬区の協働事業に応募しました。全国平均乳がん検診率は3割に満たない中、私が住む練馬区はそれよりも低い為、検診率アップが講座の目的です。

お役所は決まり事が多く、面倒な書類の提出など申請が大変でしたが、ワット会長、島崎さん、そして練馬区在住の会員さんに相談して、審査を通ることができました。区内の乳がん専門医の協力でDVDを制作、パンフレット、のぼり旗、ポスター、横断幕などを作成し、対がん協会から乳がんモデルを借り、保健師さんたちと区内の小・中学校PTA15校で出張講座を行いました。

講座は、私自身が30代で乳がんになったこと、お子さんの笑顔は、お母さんの健康があってこそ、ですから月に一度の自己検診を励行して、異常を感じたら迷わず検査を受けてくださいと、検診対象でない30代の方にも訴える内容にしました。触診モデルも体験していただいて、講座の最後には必ず「出席していなかった方や校外のお友達にも、ぜひ今日のことを話してください」とお願いしています。参加者からの声は以下のようなものです。
・学校だったので参加しやすかった
・自分と関係ないことと思っていたが、これから自己検診します
・検診のお知らせが来たら検診を受けます
・友人が乳がんになったが、どう接したらいいですか?
・私も乳がんの手術をしました。元気になった姿に励まされました。治療を頑張ります!
乳がんという病気と検診について多くの方に関心を持ってもらえたことを実感しました。

また区のイベントにも参加し「ねりま健康フェスティバル」(於:豊島園)では、多くの家族連れの方に検診を呼びかけ、「こぶしマラソン」では賛同いただいた方に“受けよう!乳がん検診” と入ったピンクのタスキをつけて走っていただきました。

この1 年の活動の成果が認められて2015年の継続事業も決定しましたので、2年目は小・中学校のPTAだけでなく幼稚園や子育てサークルなどにも対象を拡げていく予定です。また練馬区でぜひ“ 母の日キャンペーン” を行いたいと思っています。練馬区で始めたローカルな活動ですが、草の根的に広がっていって、一人でも多くの方の“早期発見・早期治療”につながるようにとの思いで活動をしています。