テーマ:がん治療とアピアランスケア
講 師:田中 眞紀 先生(JCHO久留米総合病院・名誉院長)
日 時:2025年11月3日(月・祝)13:30~15:30
会 場:ふくふくプラザ(福岡市市民福祉プラザ)501研修室
参 加:28名(会員24名、一般4名)

【内容】
 7月講演会の続編として、がん治療にともなう副作用全般に対するアピアランスケアについてお話しくださいました。

 まずはこころについて、治療に伴う変化(脱毛、色素沈着、爪の変化、浮腫みなど)や副作用(食欲不振や倦怠感、意欲低下など)によって、気分が落ち込んだり、治療継続に自信がなくなる、治療の中断という状態になったときは、家族や友人とのおしゃべりや食事会、趣味を楽しむことが有効。この場に来ている人は(対処できているから)大丈夫、これからの人に伝えていって欲しいと話されました。

 誰でもできる外見のケアとして、お肌の悩みには、日焼け止めクリームを塗る、長袖を着るなどで紫外線を防ぐこと。脱毛の悩みには、洗髪方法の注意点、ヘアケア製品は湿疹などが出なければ変えなくていいということでした。

 また、脱毛対策として「頭皮冷却装置」のしくみや使用方法などを症例写真を用いながら紹介されました。高価な装置で九州には8施設のみ、保険適応がなく全額自費とのこと。。使用した患者さんのリアルな声は、自費を払ってでも使うのかを選択する際の参考になりました。

 その後のよくある質問では、治療後の染毛、眉毛のアートメイク、爪障害などについて注意することをわかりやすく教えていただきました。

 がん治療は目覚ましい進歩を遂げており、薬物療法の副作用対策も進歩しているので、副作用があるからやめたいということではなく、QOLを重視しながら計画通りに治療を進めることが大切とのこと。「生活や仕事、人生を楽しむために、おしゃれをしてしっかりと治療を受けましょう」という言葉は、とても優しく心に響きました。

報告 あけぼの福岡代表 小西洋子 akebonofk@gmail.com

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