画面右下が山下年成先生画面右下が山下年成先生日時:2023年8月20日(日)13:30~15:30
会場:オンライン(Zoom)+ウィリング横浜(上映会)
講師:山下年成先生(神奈川県立がんセンター 乳腺外科部長)
参加:44名 (会員 27名、一般 17名)

 今回は神奈川県立がんセンターの山下年成先生をお招きしました。山下先生は今春適用が拡大したエンハーツの臨床試験にも関わられており、他にはないお話を聞けるのではないかとの期待を込めてお願いしました。

 講演では、薬剤が世に出るまでの流れ、再発・転移の生存期間が延びていること、HER2陽性乳がんの今までの治療から、変化して来ているこれからの治療をお話されました。

 本題となるエンハーツは、作用機序から脳転移への効果まで詳しく解説。HER2低発現の方への効き目や使い方なども伺いました。副作用の間質性肺炎についてもなぜか日本人に多く発現すること、吐き気についてはまだ抑えきれる薬剤との組み合わせを模索している等も包み隠さず教えていただきましたが、エンハーツへの期待は副作用を上回るものを感じました。

 最後に新薬が開発されてきていることに触れられ、とても希望のある講演内容でした。

 質問会では、間質性肺炎になってもどの程度なら治療が再開できるのか等、皆が知りたかった内容が挙がりそれを丁寧に理解しやすく回答してくれる先生の優しさを垣間見ることが出来て終わる頃にはすっかりファンになってしまいました。

 酷暑のためZoom開催のみの予定でしたが、急遽上映会も開催。多くの方が参加できてよかったです

 

【講演会の感想】
★再発患者向けの新薬についてのテ―マにつき心強く医療の進化がこんなにも進んでいることにとても興味をもち、身を乗り出して聞きいってました。とても心強く希望がもてました。
★効果や副作用について、理解が深まりました。臨床試験の現場でしかわからないことが多く盛り込まれていて、医学用語の説明もしてくださり非常にわかりやすかったです。
★山下先生のお話で、こんなに日々研究とその為の臨床試験が行われている事に驚きました。今…元気に生きている事に感謝です。

【質問会の感想】
★具体的な質問に先生が答えてくださる事で、エンハーツへの理解が更に深まったと思う。
★それぞれの質問に丁寧にお答え下さって、とても勉強になりました。ポイントをダイレクトに聞けて嬉しかったです。
★自分では、思いつかない質問、その回答が聞けてより理解できた。

あけぼの神奈川 副代表 谷澤景子 https://www.akebono-kng.org/