集合写真日時:2023年2月26日(日・祝)13:30~16:30
会場:ウィリング横浜+オンライン(Zoom)
講師:堤千寿子先生(湘南記念病院 かまくら乳がんセンター 外来化学療法室長
参加:34名(会員31名、一般3名)

 今回は腫瘍内科医である湘南記念病院の堤千鶴子先生をお招きしました。
講演部分の前半ではステージⅠ~Ⅲの周術期の薬物治療についてサブタイプ別に分かりやすく説明していただきました。術前治療をした場合の奏功によって術後薬物療法が決まってくることも整理が出来ました。
 後半はステージⅣの薬物治療についてと薬物療法の副作用である吐き気や間質性肺炎、NHK等で報道された薬剤性心筋症の説明、そしてそれらの対策である支持療法についてのお話でした。
 最近使えるようになった治療薬ベージニオ、TS-1、リムパーザ、キイトルーダ、そしてエンハーツの解説がありました。副作用対策では、好中球減少に対してジーラスタボディーポッドを使えば化学療法後の辛い時期にもう一度通院しなくてもよくなることや、吐き気を押さえるアロカリスという効果の高い薬剤の紹介などがあり、患者にとって嬉しいお話でした。以前に比べると支持療法が各段に進歩していることを感じました。

 質問・相談会ではいろいろな質問にとても丁寧に答えてくださいました。みなさんの疑問・質問は具体的で、とても分かりやすく、参考になります。患者の気持ちに寄り添った回答には先生の患者を思いやるやさしさを感じました。

 初めて会場とオンラインとのハイブリッド開催にしました。多少の不具合もありましたが、ハイブリッドなので、参加できてありがたかったとの声もあり、ハイブリッド開催にして良かったと思いました。

【講演の感想】
薬の種類や適応など難しい内容、副作用などをわかりやすく教えていただけて理解が深まりました。
薬物療法や腫瘍内科医のさじ加減が少しわかりました。印象に残った言葉は、「同じ治療をしている人と巡り合わない」。やはり治療法はオーダメイドなんだなと感心しました。
 それから、自分がしている治療が先生の説明により安心できるものと分かりました。そして、QOLを維持しつつ自分がどう生きていきたいか考えさせられました。
 先生の笑顔が素敵で元気をもらえました。質問に答えて頂き、ありがとうございました。
堤先生の優しいお人柄と専門性の伝わってくる講演会でした。乳がんの治療がどんどん進化しており、再発する方も減ってきているのではないかと思われました。再発する方が0になる日、または再発しても治すことができる日が来ることを期待しています。 
テンポ良く、丁寧なご説明でとても解りやすかったです。
 次の治療方針が、エンハーツと予定されているので、その副作用の事(間質性肺炎等))早期発見の重要性や薬の減量の事等、スッキリお聞きできました。それと、新薬の開発も予定されていると希望を持てる情報も嬉しかったです。本当に有難うございました。

【質問・相談会感想】
転移・再発についての質問はとてもわかりやすかったです。他の質問もとても勉強になりました。前向きにがん治療をとらえていけると思いました。
柔軟な対応ができる先生で、理解できるように患者レベルに合わせた言葉選びに感動しました。ありがとうございました。
ひとつの質問に対して、複数のものの見方を丁寧に提示してくださり、臨床の奥深さを感じました。ありがとうございました。
質問一つ一つに寄り添うお気持ちが見える回答に、素晴らしい先生だと感動しました。