前列、私の左隣り並びで、大川先生、関川さん、山本さん<br>一瞬マスクを外して、みんなノーリップなのですっぴん!<br>(2022/9/3 八軒会館・札幌市)前列、私の左隣り並びで、大川先生、関川さん、山本さん
一瞬マスクを外して、みんなノーリップなのですっぴん!
(2022/9/3 八軒会館・札幌市)
全国のみなさん、こんにちは、

腰痛抱えて札幌まで行って来ました。講演会は写真でお分かりのように明るい雰囲気の中で進行し、参加は31人と多くはなかったのですが、みなさん、ハッピー&満足感で帰られたと思います。コロナも恐れず開催に漕ぎつけた関川代表さんはエライ!参加した人たちはもっとエライ!聞けば北海道では秋の講演会を続けて来て、今年は14回目だった。私はその全部に行っているはず。すっかり通い馴れて、空港から一人で札幌駅まで行ける。

北国なのに真夏のような好天に恵まれてラッキーでした。大川先生の講演もすっかり定着していて、やさしいお人柄がにじみ出る話し方と、どんな質問にも丁寧に答えてくださるので、みなが安心する。二人の体験発表もあり。毛利さんと山本さん、二人は2000年に偶然同じ病院・同じ日に手術して以来のがん友達、毛利さんは9年目に再発してからずっと抗がん剤あれこれ、今はハラベン21クール中、一方の山本さんは5年前に卵巣がんを発症、発見が難しかったので、再発して、治療に札幌まで2時間の距離を入院通院を繰り返す。

二人とも誰にも言われぬ苦痛を乗り越えて来ているのに、チラともそれは見せず、飄々と淡々と温和な口調で話してくれて、みな聞き惚れる。予告なしの突然の指名だったので、一寸ビックリの様子だったが、用意された原稿を読むより、即興の方が聞く人は面白い。相手はがん、これでもかこれでもか、の襲撃を止めない。なのに、恨んでもしょうがないことを知っている。がん患者の鑑!難しい講演だけでなく、体験談は儲けものだったでしょう。

そして、私の番。初めて参加の人が数いたので、あけぼの会を始めた動機とスピリットと会の歩み、会長復帰のことなど、そして、究極のエピソード:前日の飛行機が千歳空港に着陸する寸前に真後ろの男性が咳込み始めた。飴を上げたいけど、上げるべきか、迷っていると、咳が止まってしまった。もういいか、だが待てよ、また始まるかもしれない、やっぱりあげよう、と決心して、窓側と席との狭い空間から2個ののど飴を渡す。と、彼は取った。

ヨカッタ!「いらん」と言われるかもと恐れていたのに。そして着陸。立ち上がって、初めてお互いの顔を見た。「ハッカ味でおいしかった、ありがとう」と彼が喜んで言う。私はうれ恥ずかしくなる。かなり迷ったけど、思い切って上げてよかった、そして、思った。何故迷ったのだろう?それは「要らない」と拒絶されれば、自尊心が傷つく、傷つきたくない。自分では好意と思ったのにね。こんな自己心理を分析して、なおも思った。

「上げる」という行為は善意で勇気、生きるとは働きかけること、結果を恐れず行動すること、じっとしているのは生きているとは言えない、「みなさん、生きるのよ!」で締めくくった。複雑な心理葛藤を全部話さなかったが、大体はわかってもらった。心に残ることを一つ話せてよかった。「今日は来てよかった、元気をもらいました」と何度も言って握手を求めてきた人が数人いて、満足。「来年も来ます、みなさん、また元気なお顔を見せてね」 akebonotokyo2020@gmail.com