KIMG0535「1978年10月1日に関東地方の乳がん体験者17人で発足した【あけぼの会】は、7年半後の今、日本全国に2千人もの会員を擁する大所帯になりました。最近では一日一人の割で増えています。乳がん罹患者数が急増しているからでもありますが、【あけぼの会】の存在、活動の意義が広く理解され、社会的評価が定着してきたからだと私は信じています。

また、それだけではなく、乳がん患者の若年化に伴い、がんを強く受け止め、手術ののちも前向きに積極的に生きようとする女性が多くなったことも会員が増え続けている大きな要因でしょう。【あけぼの会】がそんな現代女性にアッピールする活動をつづけて来たからです。

あけぼの会の2大目的
 会では、乳がん手術後の社会復帰を助ける会員同士の親睦活動と、乳がん早期発見の重要性を一般女性に訴えることを二つの大きな目的に掲げています。この二つは全く関連性がないように思われてきましたし、実際、外科医から、【あけぼの会】は患者会なのだから親睦だけに専念すればよく、早期発見の啓発活動はその筋に任せればよいのではないかと意見されたことがあります。
 しかし、この二つの目的は関連し合うものであり、どちらか一つ欠けても、この種の団体としての使命をフルに果たしていないことになるのです・・・

さて、みなさん、この文章は何だと思いますか? その昔、「地域保健」という保健婦さん向けの月刊誌の1986年8月号に掲載された私の文章の前部分と写真です。今から36年も前、若い会長さんでしたね。46歳、そして、会を始めてまだ7年半目でしたよ。そんな時に、こんなしっかりした文章を書いていたとは、自分でも感心しています。文章は断定的で力があり、自信に満ち満ちている。この若さ、この自信が懐かしい、今欲しい。日に一人の割で入会があったとは全盛期でしたね。今は月に一人もいるかいないか、なのに。

言えるのは、当時も今も【あけぼの会】の目的に変わりなく、軸足揺るがずに歩みを続けていることでしょう。時代に振り回されたり、奢ったりせずに、地道に歩いてきましたね。長い道のり、日本の乳がん患者に生きる希望と勇気を与え、一方で、乳がんなんかで死なないで、と声を振り絞ってメッセージを届けてきた。何というけなげな心意気、会員全部が誇りに思ってほしい。これからもこの姿勢と意気込みでまっすぐ歩いて行きましょうね。akebonotokyo2020@gmail.com 

 

今日の一首:5回目のワクチン接種抵抗なく来るもの拒まず身は天にまかせ    

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