日時:2025年3月15日(土)13:30~16:30
会場:神戸市立婦人会館大会議室「さくら」
参加:46名 (会員 21 名、一般 25 名)

 少し肌寒く小雨が降る中、加古川中央市民病院乳腺外科・科特任部長の佐古田洋子先生をお迎えして「春の乳がん相談会」を開催しました。

 質問用紙に書いていただいた内容を司会者が読み上げ、佐古田先生にお応えする方式で進行しました。会場ではアピアランスケアの相談コーナー、ボランティアさんが作製されたケア帽子の提供等も行いました。

◇HER2陽性の再発乳がん患者さんに使用できていた「エンハーツ」がHER2陰性でも使用できるのでしょうか?という質問から始まり、佐古田先生はホワイトボードを使用してHER2の判定方法から分類等の説明をしてくださいました。エンハーツはHER2陰性と分類されたHER2低発現の人にも使えて効果があるということでした。

◇治験中の質問者さんからは、ご自身の口から病歴を話され質問用紙以外の質問や疑問点を話されていました。診察中に医学生から言われたことが気になっていると話され、佐古田先生は質問者、会場の皆さんに「大学病院では医学生がよく研修にきていますが、主治医ではない医学生が言う事を真に受けなくて良いよ。先ほどの人が言っていたことは何ですか。と疑問点はしっかりと主治医に聞きなさいね。」と優しく話してくださいました。

◇娘さんが乳がん治療をされているというお母様が参加され、抗がん剤の副作用が辛そうな娘さんとの接し方を相談されたときも佐古田先生は、娘さんに何が辛いのか、どうしてほしいのかをきちんと話すことが大事だよとおっしゃられました。会場からは抗がん剤の副作用については携帯から簡単に調べることはできますよ、との発言があり会場全体で質問者に寄り添っていたように感じました。

 質問用紙での質問が終わり、挙手で質問された方が「主治医ではなく、なんか病院に不満があります。町の小さな病院なので再発は嫌ですが、再発したら転院したい」と話され、佐古田先生は「主治医に聞きたいことがきちんと聞けないことの方が問題だよ。主治医と話せているなら大きな病院でも個人クリニックでも同じだと思うよ。」と優しく話されました。質問者さんの顔がほころんだように思え、和やかに相談会は終了しました。

報告者:あけぼの兵庫 高山美春 akebonohyogo@gaea.ocn.ne.jp

 【参加者からの感想】
◆佐古田先生が、会員でもない私に対しても丁寧に納得がいくまで回答して下さったのでとても感謝しています。会員になることも検討してみます。
◆大阪から片道2時間近くかけてきましたが、悩みが一気に解決できて嬉しいです。これから安心して過ごせます。時折先生が話される大阪弁にも癒されました。ありがとうございます。

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