報告 菊地真弓

日 時:8月30日(土)13:30~16:00
会 場:八軒会館 (札幌市西区八軒1条西1丁目7-1)
参加者:37名 (会員27名、一般10名)
演 題: 乳がんと向き合う― みんなで学びましょう
講 師:ワット隆子さん (あけぼの会会長)
    大川由美先生  (市立札幌病院乳腺センター長)
    永倉久泰先生  (KKR札幌医療センター放射線科特任部長)
    三神俊彦先生  (札幌ことに乳腺クリニック院長)

▶関川代表の開会のあいさつ後、ワット会長から「あけぼの会47年を振り返って」お話がありました。会長が38歳の時に会は発足しましたが、50周年を目指していること、「がんの後を潔く生きる十か条」から “胸を張って生きる” “人生の主導権は自分が持って生きる” ことを取り上げ、がんから助かった命を胸を張って愛と勇気を持って生きていくという前向きなお話にいつもながら元気をいただきました。

▶次に大川先生より「娘・母・祖母3世代の乳がん対策」ついて話していただきました。世代ごとの乳がん患者の説明があり、40代~60代が多いが、65歳以上の高齢者も増えており抗がん剤治療は80歳を越えると難しくなること、年齢だけでは決められない個人差があること、若い世代は親戚にがん患者がいないか調べること また検診の重要性を伝えられました。具体的なアドバイスがあり示唆に富む内容で興味深くお聞きしました。

▶永倉先生より「乳がんの放射線治療」のお話がありました。手術後の再発を防ぐ目的で行われる術後放射線治療では、放射線の照射の量や回数の変化、がんの症状を和らげる目的で行われる緩和的放射線治療では、痛み、骨折、まひがある場合や骨転移で行われている現状を話していただき放射線治療についてわかりやすく説明していただきました。最後に、あけぼの会入会のことも紹介して下さり、今回は一般の方10名参加されていたので良かったです。

▶三神先生より「ホルモン陽性HER2陰性転移再発乳がんの新規治療」について詳しいデータを紹介しながら話していただきました。中でも乳がんは2000年では45歳がピークでしたが、2019年では70歳がピークで高齢者の乳がん治療について説明がありました。その中で薬を飲む管理が難しい高齢者もいらっしゃるので治療を安全に行うことも考えなければならないことを知りました。薬の専門的な内容で十分把握できませんでしたが、さらに学習の必要性を感じ、またあけぼの会で医師の説明を聞く機会があることはありがたいことと思いました。

▶休憩後の第2部では会員の体験発表と質疑応答がありました。2名の会員の体験発表でしたが、二人ともほぼ患者歴5年で、自分の病気のことだけでなく病気としっかり向き合っている生活のことも話して下さり大変参考になりました。ワット会長からも会場からも質問が出る程具多的で、がんに人生のすべてを支配させていない乳がんとしっかり向き合う力強い姿に勇気をもらい感銘を受けました。また他にも大変活発に質問が出てその質問に各先生が丁寧に答えてくださり有意義な時間を過ごして盛会のうちに閉会となりました。

参加者の声
・勉強になりました。放射線の話がよく理解できありがとうございました。
・会長さんから愛と勇気をいただきました。楽しみをみつけ生活していこうと思います。

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