日時:7月29日(日)13:00~15:30  
会場:福岡・アミカスホール
参加:125名(会員51名、一般74名)

7月29日、迷走する台風12号は「あけぼの福岡30周年記念大会」が気になったのでしょうか、開会時刻に合わせじわじわと近づいてきました。開会前、緊急のスタッフミーティングが行われ深野代表より光山先生のご欠席と、プログラムの大幅な変更が告げられました。
スタッフは皆一様に不安な面持ち。でも私たちが今日行うべき事は、この日の為に時間を割いて講演の準備をされた先生方や、その講演を心待ちにしている参加者の方々に『嵐のようなお天気だったけれど来て良かった』と思って頂くこと。

大会がスタート、進行を任せていただいた私の目に映ったのは120名余の参加者、感動の光景でした。
 まず「あけぼの福岡30年の歩み」と題し、深野百合子代表より挨拶を兼ね30年の歴史を振り返っていただきました。
当時、スタッフの皆さんが乳がん患者による乳がん患者の為の会として手探りで活動された情景が目に浮かぶようでした。
 
そして先生方の講演、最初の大野真司先生は「世界の乳がん治療は今!」という壮大なスケールのテーマで世界レベルにおける乳がん治療について詳しくご説明頂きました。
 続いて田中眞紀先生による「最新の乳がん検診~早期発見の為に」。ご自身の乳がん体験を踏まえながら、検診の重要性をお話しいただき、最後に黒木祥司先生は「標準治療のすすめ~賢く治すために~」の内容で、乳がんとどう向き合いながら治療を進めていくのかご講演いただきました。
 
3名の先生方のお話はいずれも、乳がん治療における最新の情報をご提供いただき、熱心にメモをとる参加者も大勢いました。真剣な皆さんの表情で会場の空気はピンと張り詰めていましたが、先生方のご講演後は音楽でリラックス「ジャズ&ポップスの時間」です。
乳がん治療中の、相良紀子さんご夫妻のバンドによる素晴らしい演奏と美しい歌声で、会場はすっかり心地よい空間となりました。
 
こうして今年の「あけぼの福岡30周年記念大会」は異例の変更につぐ変更の中、幕をおろしました。
人は自然の力に抗う事はできなくても、その瞬間にいろいろな知恵を出し合い、工夫し助け合いながら事を成し遂げていくということを、あらためて実感しました。

 大野真司先生、田中眞紀先生、黒木祥司先生、深野百合子代表、大会スタッフの皆さん、参加いただいたすべての皆さん、台風のなか足を運んでいただき本当にありがとうございました。心に深く刻まれる事となった今年の記念すべき大会を、たくさんの方々と特別な思い出として共有できることは、私にとって最良の喜びとなりました。
(報告:田川羊子・総合司会担当)
台風の中、参加のみなさんにとって充実した時間でした。台風の中、参加のみなさんにとって充実した時間でした。