日時:12月15日(日)13:00~15:00
会場:淡海かいつぶりセンター
参加:会員4名 一般1名
【あけぼの滋賀】では初めてとなるAYA世代の方たち限定の《あけぼのハウス》を開催しました。 “はたして参加者があるかどうか・・・。”と心配しながら迎えた当日でしたが、初参加の方2名が来られ、計5人での和気あいあいとした集いになりました。
家事、育児、仕事などに忙しい世代ということで、治療や通院が煩わしく、つい後回しにしてしまったことがあるという話。 介護が終わって、“さぁこれから自分のことを!”と思った矢先に乳がんが見つかってショックだったという話。 そして、一番長い時間を使って話をしたのは、仕事のことでした。
乳がんを機に自分の仕事への向き合い方や職場環境についてあらためて考えることとなり、治療や体調不良を抱えながら就業せざるを得ないがん患者にとって、社会の理解やフォローがまだまだ行き渡っていない現状を話しました。また、職場で乳がんをオープンにした人の理由、オープンにしなかった(できなかった)人の理由なども話し、がん治療をしながら求職活動、就業することの難しさを考えさせられました。
国立がん研究センターから乳がんの5年生存率が95%と発表された話について、「たった5年!って感じがする。5年経っても40代。周りの同世代はみんなキラキラしていて楽しく過ごしている。5年じゃなく、孫の顔見るまでずーっと私は生きていたいんだから」と、若い世代ならではの切実な声、願いがあり、高齢で罹患してもショックながんに、若くして罹ってしまった悲しさからなかなか逃れられないAYA世代のがん患者の苦しみをあらためて感じました。
今回は初めての方2名という少人数の開催になりましたが、お一人は、主治医から「こんな集まりがあるよ。行ってみたら。」と直接声をかけられたそうです。主治医の心がうれしいですね。チラシ、HPなどでの開催周知の限界、参加行動につながるかが難しいと感じていますが、日々患者と接する医療者に協力してもらうのが最も有効だと実感しました。
当日のアンケートの結果は、1月11日(土)に開催される公開セミナー『小児・AYA世代の がん患者を支える』(滋賀県、厚生労働科学研究補助金(がん対策推進総合研究事業「死新規・若年成人(AYA)世代がん患者の包括的ケア提供体制の構築に関す研究」班、滋賀がん・生殖医療ネットワーク共催)で発表します。 (文章・渋谷幸子)