●昨日は9月第1火曜日、毎月2回、私が通うイタリア語教室の日だった。イタリア人の先生は私の息子と同じ年、日本語ペラペラ、文法にも精通していて、日本人より詳しい。頭がいい。彼が長年使っているテキストブックが疲弊して、ページがバラバラになっている。見るに見かねて、ネットで調べたら、あった。早速1冊オーダーして買ってしまった。さて、先生はそれを喜ぶだろうか?彼にも、プライドってのもあるわけだし・・・昨日、 ハラハラしながら渡したら、満面の笑みを浮かべて、「エッ?買ったの?ありがとう!」
●ホッとした。「余計なお世話」と言われなかった。帰り際にも、もう一度「ありがとう」と言ってくれた。電車の中でうれしくて、一人でニンマリ。思うに、「おせっかい」と「親切」は紙一重、どっちに転ぶか、人にも、状況にもよる。でも、親切は勇気だと、私は思った。してあげたいと思う気持ちを行為で表すのは勇気なのだ。断られたらイヤと思って、しない選択もある。私は断られてもいいと思いつつ決断した。断られたらイヤ、というのは、自尊心が傷つくからなのだ。しかし、真の勇気に自尊心を持ち出してはいけない。
●実は同じクラスの一人の女性に相談をした。「先生にテキストブック、新しいのを買ったんだけど、一人300円とか出し合って、みんなで買ったことにする?」――なぜなら、私一人、いい子になって、手柄独り占めみたいにしたくないのよ――すると彼女「買う前にみんなに相談してれば別だけど、買った後ではどうかしら?」と言うのだ。がっかりした。これって、日本では普通の考え?どうして「ワーオ!グッドアイディア!そうしましょう」って乗らないのだろう?不思議でしょうがない。期待した私の方がおかしいようなのだが。
●私が40年間、あけぼの会を先導してきて、振り返ると、考え方がだいぶ外国人的だった。 何でもいいものはいい、すぐに真似して、取り入れる。ああなら、こうだけど、こうだとどうだろう?とかグジャグジャ迷わない。日本人って理屈っぽい。その上、ネガティブ思考。理屈を言って、こういう場合もあるから、だめだと思うよ、となる。何故、もっとポジティブ思考で行けないのだろう。これが私はとても嫌いだった。でも、あけぼの会は違う。全国的にポジティブ思考、会員の生きかたにも反映している、と私は信じている。
●先生が喜んでくれた。彼は、みなで出し合って買おうが私一人で買おうが、そんなことはどうでもいい、ただ、うれしかったのだ。それが大事。また一つの勇気を学んだ。いい経験だった。それにしても、先生がバラバラのテキストを毎回使っているのを見ても、新しいのを買ってあげたいと人は思わないのに、思う私って、やはりおせっかいな性格、非常に厄介な性格、これを再確認した今回の出来ごとだった。 ワットtakakowatt@gmail.com
今日の一首: 2018年12月〜2019年4月
2019年5月〜