●さみしいことに、最近、全く感動をしていないことに気がついて、これじゃよくない、何をしよう?「そうだ、映画だ」 立ち上がれ、仕度して、出かけるのだ。鼓舞して、映画館に出かけた。恥ずかしいことに映画館に足を運ばなくなって、優に2, 3年は経っている。昔はどこでも一人で行ったのに、その習慣が途絶えて久しかった。誰かを誘うより、一人でさっと行けばいいのだ。そして、行った。遂に「行動」に踏み切った。そして、映画館のビッグスクリーンとビッグ音響に「感動」した。勿論、ストーリーも役者の演技にも感動した。中目黒の駅まで歩いて、恵比寿の駅の中をかなり歩いて、結果、「運動」もした。
●「天才作家の妻40年目の真実」原題「The Wife」、ネットであらすじを見て行ったので、期待大だったが、実に上手なストーリー展開だった。ああいう脚本を書く人の頭の中はどうなっているのかと思う。羨ましい。私にはイマジネーションがないので、フィクションは全く書けない。見たこと聞いたことしか書けない。俳優が役になり切って演じるのも、今に始まったことではないが、すごい、の一語に尽きる。すぐ横にカメラや監督や人がわんさといるのに、誰もいないかのごとく、ベッドシーンでも喧嘩でも本気で演じる。
●実は、この1週間前にもう1本見ていた。イタリア映画「ナポリの隣人」、イタリア語を習っているなら、当然でしょう、と言われそう。会話は皆目わからないのだが、イタリア語だというのはわかるので、聞き耳を立てる。これが訓練。何より、ナポリの街、狭い路地、古いアパートなど背景が本物の’ヨーロッパ’ なので、泣かんばかりに感動した。映画はいい。日本のどこでも今やロードショーなら同じ作品でしょう。映画に行こう!感動を買うために、日常に刺激を与えるために、ウイットのある会話が出来る人になるために。
●さて、乳がん患者さん、中に、映画どころではない人がいるでしょう。3月3日(日)、桃の節句に東京支部で集まりがありますよ、来てください。(←クリック)治療は、フィクションではなくて現実ですね。話をして、話を聞いて、少しの間でも自分の心を開いて、楽にしてあげてほしい。自分でそうしてあげなければ誰もしてくれない。誰に気兼ねも要らない、やさしくしてあげよう。そして、治療中でも何かに「感動」しよう。
今日の一首: 今朝もまた男物のみベランダに 赤があたたかアマリリス三鉢
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